Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル) ページ:4 ディーノは学院の中心にある中庭にたどり着くが、誰もいなかった。そして、中庭の中央にある巨大な樹の麓でさらに強い歪みを【視る】。 「ぐっ!?」 ディーノは右目を、というより頭の右側全体を押さえる。今まで感じたことのない激痛がディーノの脳内を這いずり回る。 遅れてきたキサラに支えられる。 「ディーノ、どうしたの!?」 キサラが声をかけるがディーノには聞こえていない。 しかし、少しずつその痛みは引いていき、ディーノは落ち着きを取り戻す。 「本当に大丈夫なの?」 キサラは心配そうにディーノを見る。 ディーノはキサラを見て頷くと、中央の樹に近付く。 しかし、ディーノは反射的に後ろに飛んだ。 その瞬間、先程までディーノがいた場所は爆発した。ディーノはそれが魔気が収束したものであると理解できた。 「見学者・・という風ではないですね」 そこにはオーディリス学院の制服を着たダークブルーの短髪の少年が右手を二人に向け、言い放った。 [*前へ][次へ#] [戻る] |