Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
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レイは一人、ディーノの元へとたどり着く。
目の前にはフォルズがいる。
フォルズ「そんな抜け殻どうするんだい?」
レイ「黙らないと殺すわよ」
レイは警戒しているが、この男自身からは脅威を全くといっていいほど感じなかった。
ディーノを肩に手をかけて、なんとか体を起こすことが出来た。
フォルズ「まあ、好きにしなよ。これがないとディーノは起きないからね」
そう言ったフォルズの手には今まで見たことがないほどの煌めきを放つ輝核が握られていた。
レイは足に力を込め、蹴りでフォルズの腕を狙うが背後から殺気を感じる。
振り返るとアスターとホゴス、リストとルーギスが戦っていた。
この二人とは違う殺気をレイは感じた。
レイ(今は戻るしかないみたいね)
レイは足に力を込めて、キサラやリーナの元へと跳躍する。
ホゴスやアスターはそのレイの行動など気にも止めなかった。
そしてレイがディーノをリーナ達の元まで運ぶとキサラが、ディーノに近寄り、涙を流しながらディーノに触れる。
キサラ「ごめん、ごめんね、ディーノ・・私が・・私が・・・」
そんな風に泣き崩れるキサラを見ていたレイは両手を合わせて体内の魔気(マナ)を練り合わせ、その魔気を帯びた手をディーノにかざす。
レイ「回生功!」
リーナも何かを詠唱している光属性の魔術だ。
リーナ「死の淵より彼の者を呼び起こせ、レイズデッド」
二人の蘇生術。
蘇生する可能性のある死者を甦らせる力。
だが、すぐに二人は弾かれたようにディーノから手を離す。
額や首筋からは尋常ではないほどの汗が流れていた。
プルル「だいじょうぶ?」
レイ「だめ、全く反応がない・・」
リーナ「人として死んでるというより、機械として動けなくなった、という様子なのでディーノさんの中に魔気が入っていきません」
それを聞いていたフォルズがまた嘲笑う。
フォルズ「当然じゃないか、体内の魔気は全部この輝核にあるんだから、輝核がない状態じゃ破けた袋のように抜けていくよ」
それを聞いてレイはフォルズをにらむが、またレイに殺気が向けられる。
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