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Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
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リスト「さっさと質問に答えろ!」

リストは自分が冷静ではないという自覚があった。
目の前でディーノがやられてしまったことが最大の要因なのは明白だが。
そんなリストを一瞥してからフォルズは口にした。

フォルズ「何故、か。簡単さ、僕らは【神】(オール)を作り出すのさ。より完璧なものをね。その為には輝核(コア)が必要で、だからディーノの第四輝核(フィーアコア)が必要だったんだ、それだけ」

そこでリストは一つ引っ掛かる。
リストだけでなく、他の人間も気付き、ルーギスが聞いた。

ルーギス「お前の側にいるアスターは違うのか?」

フォルズ「ああ、アスターは第一輝核(アインスコア)だよ。でも考えてごらんよ。僕の言うことを聞いてくれる配下を殺すのと言うことを一切聞かない他人を犠牲にするなら誰だって後者を選ぶだろう?」

当たり前だろう、とでも言いたげにそう口にした。
レイが座り込んでいるキサラを一瞥してからフォルズに向き直って口にする。

レイ「キサラは、あんたの仲間なの?」

フォルズ「違うよ」

フォルズは間髪入れずにそう言った。
そして続きを口にする。

フォルズ「アスターからの話じゃ、ディーノはうちのキサラを気に入ってみたいだからね。ホゴスの協力と共にここに誘き出すために役立ってもらった。ホゴスは元々キサラを逃がさないための監視役だったけど、こんなことにも使えて良かったよ」

それを聞いてキサラは頭を抱え込む。
そして頭を乱暴に掻きむしる。そんなキサラをリーナが抱き締めて落ち着かせる。
プルルも同様にする。

リスト「ディーノさんを拉致して実験に使って、キサラさんを騙して傷付けて・・・・目的はより完璧な【神】を作ることだと?・・・ふざけるな!!!!」

フォルズ「別にふざけてないよ。ちゃんと目的は他にもあるよ。教えてあげないけど」

フォルズはそう言うと、大声で笑う。
まるで今までのディーノ達の行動を嘲笑うかのような笑いだった。

フォルズ「あと、もうディーノは、このゴミは動かないよ。輝核(コア)を埋め込まれた人間は例え臓器や五体が揃っていても輝核がなければ生き返らないから。なんせ、体内魔気を輝核に全て吸い出されるからね」

フォルズはそう口にして、キサラの名を呼ぶ。
キサラは恐る恐る顔を上げる。
フォルズと目が合う。

フォルズ「キサラ、お前が何も考えずに行動したせいで大事な大事なディーノが【死んだよ】」

フォルズがそう言ってもう一度、嘲笑うような笑い声を発する。
その瞬間、キサラは完全に地に泣き崩れる。

キサラ「いやあああああああああぁぁぁああぁぁあ!!!!!」

フォルズ「さて、ディーノの輝核だけでも良かったけど・・・活きの良さそうな人間と【試作神】(プロトタイプ)もいるみたいだし、アスター、ホゴス、殺れ」

フォルズがそう命令するとアスターは斧を、ホゴスは槍を構えてこちらへと向かってくる。

リスト「レイ、ディーノさんをこちらへ連れてきて下さい」

レイ「え、でも」

レイはアスターとホゴスを見るが、リストはルーギスと共に走り出した。

ルーギス「私とリストで奴らを抑える!」

レイ「わ、分かった」

そう言葉を交わし、レイはディーノの元へと向かい、リストとルーギスはアスターとホゴスを迎撃する。

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あきゅろす。
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