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Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
ページ:3
ホゴス達は広い庭に出る。

キサラ「ここ・・・」

キサラはそこがディーノと初めて出会った中庭であることが理解できた。
しかし、以前と違っていたのは中央に祭壇のようなものがあり、階段が設置されていてホゴスはそこをゆっくりと登っていく。

リスト「ちょっと待ってください、不用意に進むのは」

ホゴス「大丈夫だ、敵は全部向こうにいるんだから」

ホゴスがそう言うと、キサラは頷いていた。
レイがキサラの肩を後ろから掴み、自分に向き直させる。

レイ「キサラ、あんた、ホゴスの言うこと聞きすぎよ、どうしちゃったの!?」

キサラ「だって、リーダーは見ず知らずの私をレジスタンスに入れてくれて私の言うこと何でも信じてくれて・・」

レイ「だからって仲間の私達の意見も無視するくらいそいつの言うことは正しいの!?」

キサラ「私は・・・私みたいな人間を受け入れて・・」

レイ「私達だって、キサラのこと受け入れてるわよ!キサラ、この前からあんたおかしいわよ!」

キサラ「私は・・・私・・・・は」

キサラがレイと視線を合わせられなくなってくると、祭壇の上からホゴスがキサラを呼ぶ。
するとキサラはフラフラとホゴスの方へ向かう。

ルーギス「あれは正気じゃないだろう?」

リーナ「一体どうなってるんですか!?」

ホゴス「君達、ダメだろ?仲間割れは」

ホゴスがそう言ったタイミングで傷だらけのディーノが中庭に飛び出してきた。

リスト「ディーノさん!」

プルル「ディーノ、けがしてる」

プルルが不安そうな顔を浮かべるが、ディーノは大丈夫だとプルルに告げて、ホゴスに向かって言った。

ディーノ「ホゴス!」

ホゴス「ディーノ、良かった。こっちに来てくれ」

しかしディーノはホゴスを睨み付けて動こうとしない。
ホドルムで放っていたディーノの感情とは違う。
明確な殺意を向けていた。

ホゴスがキサラに何かを耳打つとキサラはディーノに笑顔で言った。

キサラ「ディーノ、こっちに来て」

ディーノはその声を聞いて、傷だらけの体を引きずるように少しずつ前に進む。
しかし、途中でリストが割って入る。

リスト「ディーノさん、どう考えても怪しいです!よく考えて下さい」

しかし、ディーノは目を閉じてフッと鼻で笑ってリストの右手に何かを握らせて、そのまま階段を登っていく。
リストはその手に握らされた紙を開いて中を見る。



――みんなを連れて、6人で逃げてくれ――



リスト「え・・・」

一瞬リストはディーノが何を言っているのか分からなかった。

リスト(6人ってディーノさんは!?)

ディーノはふらつきながらホゴスの前に立つ。
キサラはディーノとホゴスを交互に見て口にした。

キサラ「リーダー、このあとはどうするんですか?」

ホゴス「ああ、ディーノ、【ドライヴ】してくれ」

ディーノはキサラを見る。
キサラが頷いた為、ディーノは【ドライヴ】を発動し、右眼に魔気石(ストック)、輝核(コア)を出現させる。

キサラ「リーダー、次は?」

キサラが嬉々としてホゴスに聞く。
するとホゴスはゆっくりと自身の背に手を回しながら、口にした。

ホゴス「こう・・・するのさ!!」

ディーノ「ぐっ!?」

ホゴスは背負っていた槍をキサラに振るう。
しかし、咄嗟にディーノはキサラを突き飛ばして自身がその刃を受ける。
そして、ディーノの頭上から金色の光が降り立ち、彼の右眼の輝核をその金色の光、アスターが右手で掴み取り、引き抜いた。

ディーノ「あああああああああああああああああああ!!!!!!!???????」

ディーノは断末魔とも取れる声を上げ、その場に倒れた。
それと同時にキサラをレイが抱いて、リスト達の元へと跳躍していた。



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