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Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
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しかし、大剣は子どもの上で止まっていた。
いや、正確には子どもに当たってはいるのだが、まるでとてつもなく硬いものに当たったかのように大剣は弾かれ、子どもは無傷だった。

「え、どういうこと?」

キサラは目の前の出来事に呆然としていた。
ディーノはそのまま近くの草を大剣で払う。草は簡単に払われ、風に舞って遠くへと飛んでいった。

「どうやら、街ではなく、人々に何かされたようだな・・・・レジスタンスのいる場所には入れないのか?」

ディーノが聞くが、キサラが首を振る。

「ダメ・・・外から連絡して中から開けてもらわないと開かないから、それにさっきから連絡が取れないからみんなも同じように・・・」

キサラはそう言うと口を閉ざしてしまった。
ディーノは空を見上げる。
そして、口を開いた。

「魔術に詳しい人間がいれば何か分かるかもな」

そう言うとキサラは口にする。

「シンベイル大陸に学問の街があるって聞いたことある・・・そこでこの【現象】について聞いてみるといいかもしれない」

「ならば、行くか?」

ディーノがそう言うとキサラは頷いた。
先程までの暗い表情から一転し、キサラは表情を明るくした。

「うん、仲間に会うためにも今は何か行動しなきゃね!」

そう言うと、ディーノは無表情ではあるが肯定の意で頷いた。するとキサラは途端にばつの悪そうな表情になる。
そして目を伏せながらディーノに言った。

「あのね、ディーノ・・・学問の街に行くのは私の都合で・・ディーノが何をしたいか、とかは分からないけど、良かったら一緒に来てくれる?」

キサラはそう言ってディーノを見る。
ディーノは何も言わず、ただ頷いた。そして口にする。

「俺は自分が誰か分からない、だからそれを知るためにも色々と見てみようと思う」

ディーノは無感情にそう言った。
キサラには、ディーノの瞳の奥に好奇心に似たものを感じ取った。

(ディーノって無感情だけど、何も感じてない訳じゃないんだ)

キサラはそう思うと、ディーノに声をかけて、街を出発した。






街の近くにあるシューロ港という港に向かった。そこにも兵はいなかった。そしてここも【止まっていた】。
ディーノは、キサラにどうやって船を動かすのか、聞く。

「目的地を入力したら勝手に向かってくれるわ・・・でもシンベイル大陸にある港は貿易の街と連結してるから私達が乗ってるだけの船が港につけたら不自然に思われるわね」

キサラは目的地を貿易の街から少し離れた場所に指定し、船は乗り捨てることをディーノに伝えると、ディーノは何も言わずに頷いた。

そして、二人はリュードーグ大陸からシンベイル大陸へと移動した。




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