Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
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女性の部屋は綺麗に彩られた家具や寝具が置いてあり、案内を承った女性信者は、
「この部屋でレイ様が落ち着くのを待ちます」
とだけ言い残して、キサラ達を置いていった。
キサラはとりあえず周りを見渡す。
不自然なものは何一つ置かれていなかった。
ベッドやクローゼットなどの家具、魔気石の魔気で動く冷蔵庫には飲み物などが入っていた。
プルルが何の警戒も無しに口にしてしまうが、特に体に影響があるわけではなかった。
キサラが辺りを疑ってかかっているとリーナは冷蔵庫から食材を取り出して、あろうことか調理を始めた。
キサラ「ちょっと、リーナ!?」
リーナ「なんでしょう?」
どうしたんですか?とでも言いたげな表情を浮かべる。
キサラはどう考えても怪しい状況下でそんな行動をするのはおかしい事を訴える。
リーナ「とりあえず、怪しいものは無さそうですし、それに毒も入ってないですよ」
キサラ「なんで分かるの?」
リーナ「人より少しは【香り】をかぎ分けられますわ」
キサラ「そういうもんかなぁ」
キサラはリーナが香水の香りを戦闘中に操作しているのを見たことがあるが、それで毒がかぎ分けられるなど少し信用できなかった。
しかし、警戒するキサラにリーナは優しく話す。
リーナ「それにまずはレイさんを落ち着かせましょう。私達まで周りを疑って緊張していたら感覚の鋭いレイさんはさらに不安になると思いますよ?」
リーナがそう言うとキサラはレイを見る。
レイは自分を両手で抱くようにしている。
その手は強く力が込められており、周りから見てもその緊張が感じられる。
恐らく、急に言われた事が理解できないのだろう。
そして、自分の置かれている状況がよく理解できていないのだ。
キサラはベッドに腰掛けているレイの隣まで行き、座る。
キサラはそのままレイの手に触れる。
レイはハッとしてキサラを見る。
キサラ「大丈夫、レイは一人じゃないよ」
キサラはが笑顔でそう言うと、レイは少しだが、震えを抑えることが出来た。
キサラ、リーナ、プルル(遊んでいる)はレイが完全に落ち着くの待った。
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