『ドラゴンクエスト ─運命に抗う者達─』
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10年前。
アルギア、9歳。
夜、アルギアは自分の右手の甲に刻まれた証である【大翼の紋章】を眺めてから夜空を眺めた。
自分は剣の訓練も魔法の訓練も【嫌いではなかった】。
この力が国を、家族を、民を………血は繋がっていなくとも自分を慕ってくれる妹を守る事が出来るなら、苦ではなかった。
その夜、アルギアは夢の中で一人の美しい女性に出会った。
人の言葉では言い表せない程の存在。
その女性は『女神ルービス』と名乗った。
そして女神ルービスはアルギアを【勇者】だと伝えた。
アルギアはその事に力強く頷き、女神様からの神託を頂戴しようと、女神様の言葉の続きを待った。
しかし……。
女神様は………。
…………こう言った。
「お前は【敗北の歴史に残された最後の敗北の勇者】」……と。
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