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『ドラゴンクエスト ─運命に抗う者達─』
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インフェルノ「よくぞ来たな」

インフェルノはそう口にすると、ゆっくりと立ち上がる。
そして一歩足を前に踏み出す。

その瞬間、ミドリとサヤは身震いする。

また一歩踏み出す。

バロンとフリルが歯を食いしばる。

また一歩踏み出す。

クルスが舌打ちし、レイナートが一呼吸置く。

また一歩踏み出す。

ミリアがその力の大きさに冷や汗をかくが、すぐにクロードがミリアの少し前に立ち、その威風堂々とした佇まい…その背中を見せて心を落ち着かせる。


インフェルノ「ミリアよ、余を楽しませてくれ」

インフェルノがそう口にして、左手をミリア達に向ける。
それと同時に、インフェルノの背後から黒い粘液の絡みついた触手のようなものがいくつも伸びて、ミリア達に向かってきた。

フリル「させないわよ!」

サヤ「防ぎます!」

サヤがムチを振るって、その触手を全てよその方向へ弾き飛ばしたのと同時に、フリルがブーメランを投げるのと同時に短剣で触手を切り落とす。

ミドリが歌を口にした瞬間、クルスが魔力を展開し、玉座の間の中に無数の泡を出現させる。

【巫女歌】の効果を予め聞いてきたクロードとレイナートはそれを走りながら割り、インフェルノへの距離を詰める。

最初にたどり着いたのは、バロンだった。

バロンはインフェルノに踵落としをお見舞いするが、それはインフェルノの前、何もない場所で止まる。

バロン「!?」

インフェルノ「器用な止まり方だな」

インフェルノがそう言って向けていた左手を反転させると、バロンの足元から触手が突き出し、バロンを打ち上げる。

バロン「ワシの事は気にするな!」

バロンがそう言うのと同時にレイナートが『真羅裂墜槍』をインフェルノに放つが、インフェルノは今度は右手で手刀の形を取る。
レイナートの槍を手刀で受け止める。

インフェルノ「年寄りには手加減をしてほしいものだ」

レイナート「お年寄りの自覚があるとは細かいですね」

インフェルノの言葉にレイナートが鼻で笑って返すと同時にレイナートの足元からマグマが噴き出す。
レイナートはそれを回避しようとするが、インフェルノの右手に槍を掴まれ、身動きが取れずにいたので、直撃する。




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