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『ドラゴンクエスト ─運命に抗う者達─』
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トルマン山岳を越えている道中、バロンが酒盛りのし過ぎでフラフラな為、出発したての日では、休み休み進む事になってしまった。

レイナート「飲み過ぎですよ」

バロン「久々過ぎて遠慮を忘れておったわ」

サヤ「バロンの年齢であそこまで飲んでると心配になってきます」

クルス「なんかサヤが義父を介護してる嫁さんみたいにってぇぁ!?」

クルスの脛にサヤのムチが当たる。
サヤは音を立てることなく、ムチを抜き、クロードですら反応できない速度でムチを振るった。

サヤ「クルス君♪お姉さんとお話しましょうかぁ?」

クルス「殺される!?」

クロード「クルス、事実だとしても口にしたらバレるだろ…!?」

クロードはムチの一撃を腰に提げていた刀を左手で抜き、そのオリハルコンの刀身で弾いて回避する。

サヤ「クロード君もお話ししますかぁ♪」

クロード「是非断ろう」

クルス「言葉おかしくなってんぞ」

クルスとクロードの失礼な言動にため息をつき、次にどうしてやろうかと考えていたサヤだったが、ミリアはクロードの肩を叩いて諌めていた。

ミリア「クロード、事実でも何でもないんだから、そういう風に言うのはやめようね」

クロード「いや、そう見えたのは事実だ」

ミリア「でも言わないの!サヤが優しいからって甘えすぎ」

クロード「悪い」

ミリア「ちゃんとサヤにも謝りなさい」

クロード「分かった」

サヤが視線をクルスの方へと移すと案の定、ミドリに怒られている。

ミドリ「言っていいことと悪いことがあるはクルスも分かってますよね?」

クルス「わーってるよ」

ミドリ「じゃあ、サヤに謝りましょう」

クルス「仕方ねえな」

ミドリ「仕方なくないです!」

クルス「……わかったよ」

そしてクルスとクロードはサヤの元まで来て、謝罪をしてきたが、サヤはそんな若人の姿を見てどこか微笑ましくなってしまったので、もうどうでも良くなっていた。

バロン「でもサヤはみんなの姉というよりは母親みたいじゃよなぁん!?」

バロンの額にムチの一撃がヒットし、最も体の大きいバロンはその場に仰向けに倒れてしまった。
すぐに起きそうな気配はない。

レイナートは大きなため息をついて、やれやれ、といった雰囲気で口にした。

レイナート「フリルも気にはなりますが、キャンプといたしましょう」



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あきゅろす。
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