『ドラゴンクエスト ─運命に抗う者達─』 ページ:4 レイナート「ミリアはどうやら闘気は問題ありませんが、魔力そのものを放出するというのは行っていないようなので、それを一緒にしてみましょうか」 ミリア「出来るかな…」 クロード「ならクルスを連れてこよう、あいつの空を飛ぶ魔法は体から魔力そのものを放出して飛んでるから何か助言出来そうだろう…それに」 ミリア「それに?」 クロード「多分あいつ、セレフ先生とゼルス先生に散々聞かれてそうで助けに行かないとな」 クロードはそう言い残すとクルスを迎えに行った。 それを聞いたミリア、レイナート、バロンは軽く笑ってしまった。 レイナート「ではミリアは先程の私の剣技をイメージトレーニングしながら、バロンにも奥義を伝えましょうか」 バロン「頼むぞい」 ミリア「見ててもいい?」 レイナート「はい、大丈夫ですよ」 するとレイナートは近くの自分の頭の高さくらいまである岩の前に立ち、腰を深く落として右手を後ろに引く。 まるで『正拳突き』のように構えるが、右手は拳を握っているのではなく、掌底の構えを取っている。 レイナート「蓮武砕震掌」 レイナートがそう口にして、岩に向かって掌底破を打ち込んだ。 すると、岩が【内部から爆発して砕け散った】。 ミリア「内側から爆発した!?」 バロン「なんと!?」 レイナート「これならば表面が硬い相手でも内部からダメージを与えられます。これは闘気を足腰に溜め、掌底破を放つ瞬間に手の平に力を流し、掌底破が当たった瞬間に相手に闘気を一気に流し込む技です。バロンが以前から使っている『正拳突き』にひと手間加わったものなので、バロンならすぐに使えるでしょう」 バロン「レイナート……お前さん、何でも出来るのぅ」 レイナート「そんな事はありません、未熟者ですよ」 レイナートはそう言うと軽く笑った。 ミリアはグッと拳を握りしめた。 今までを振り返ってもレイナートはかなりの実力者だ。 そんなレイナートが自分に奥義を授けてくれるというのだ。 頑張って物にしないといけない、とそう誓った。 [*前へ][次へ#] [戻る] |