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『ドラゴンクエスト ─運命に抗う者達─』
ページ:9
ドゥルガ「クルス……こちらへ」

ドゥルガが呼ぶのでクルスがそこへ向かうとドゥルガが手を伸ばしていた。

ドゥルガ「私の手を取れるか?」

クルスは迷いなくその手を掴んだ。
ドゥルガはフッと笑う。

ドゥルガ「罠とは思わなかったのか?」

クルス「あ、ごめん。友達と会って気が緩んでた」

ドゥルガ「まあ、罠なんかではないがな…」

瞬間、クルスは頭の中にイメージが浮かび、魔力が流れ込んでくるのを感じた。
それは自分がミドリにしたように、ドゥルガが自分に呪文と魔力を教えてきたのだ。

クルス「これ…」

ドゥルガ「私はもう消える……あとは任せたよ…【最強】…」

クルス「ドゥルガ…ありがとうは言わねえよ」

ドゥルガ「それでいい」

ゆっくりとドゥルガの体から光の粒子が浮かび始め、少しずつ消えていく。

クルス「でも」

ドゥルガ「?」

クルス「あんたは強敵(とも)と呼べるくらいにはすげえ魔導師だったぜ」

ドゥルガ「ありがとう……クルス」

ドゥルガの体は消え、残り頭だけとなった時にドゥルガは呟いた。

ドゥルガ「ディマリ……オーレル…帰れなくてすまない…」

そしてドゥルガは完全に消滅した。














クルスはドゥルガがくれた魔力を感じ取る。
全力とは言わないが戦える。

クルス「よし」

クルスは魔法の鞄からホイッスルを取り出し、口に咥えて一気に吹き鳴らした。

ギルオンはクルスを見て、クルスの友達の魔物はクルスの方を振り返る。


クルス「【クルス突撃隊】……ガンガン行くぞ!」

ブチ「おっしゃあ!やるぜえ!」

そのホイッスルの音を聞いてからクルスの友達の魔物達は勢いが増した。
それだけでなく、体は強靭になり、強化されていた。


クルスがミドリの方を見ると、ミドリは目を輝かせてクルスを見つめ返した。




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あきゅろす。
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