『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』 3月29日(日) 渉達は結菜と魅奈の力でナギサを見つける事が叶った。 暦翔「ワタルの話は衝撃だったけど、今はナギサだ」 結菜「場所はちょっと遠いですが、ナギサは動いてないみたいです」 渉「みんな、行こう」 渉達は歩みを進めていく。 道は一本道だったが、その周りにはまるでモニターがそこにあるかのように様々な映像が写し出されていた。 その内容は、ナギサが今まで渉や仲間達と訪れた場所の全てが映し出されていた。 阿莉愛「ナギサの思い出…?」 寛太「ここは【夢の世界】なんだよな?」 暦翔「今までの話を総合していると、ね。詳しくは分からないけど」 寛太「これはナギサが【夢見てきて】思い出になったものなのかもな」 渉達は迫り来るシャドウ達を払いのけながら進んでいく。 その深奥でナギサを見つけた。 彼女は愛善高校の裏山にある社のような場所にもたれ掛かるように座っていた。 ナギサの表情からはもう疲労が溜まりに溜まり、体も全身傷だらけの満身創痍だった。 魅奈「ナギサさん!」 玄治「おい、ナギサ大丈夫か!」 真弥「ナギサ!」 渉「ナギサ!」 渉達はナギサに呼び掛ける。 それでもナギサは努めていつも通りの表情でいようとしている。 渉「ナギサ、今度はみんながいる。きっと何かあるはずだ」 渉がそう言うと仲間達が力強く頷く。 これまでも、そしてこれからも渉達は仲間と力を合わせて前に進んでいくのだ。 ナギサ「ダメ…です」 ナギサはついに悲しい表情を浮かべて続ける。 ナギサ「もうどうやっても切り離せません」 阿莉愛「きっと大丈夫だから!」 魅奈「そうだ、お父様に頼みましょう!」 結菜「そうだよ!すごいお医者さんなんだし」 暦翔「ナギサ、今は不安かもしれないが必ず何とかする!だから、渉のところへ戻ってきてくれ」 仲間達が心配し、手を差し伸べる。 しかし、ナギサは小さく…その要求を口にする。 ナギサ「私を…殺してください」 「!?」 誰もがその言葉に固まってしまう。 玄治「な、何言ってんだよ!」 阿莉愛「そんなこと、出来るわけないでしょう!」 ナギサ「でも…そうでもしなきゃ、皆さんを…渉さんを…殺して……しまう」 ナギサの要求を拒む仲間達の前に立ち、渉は言った。 渉「分かった」 暦翔「ワタル!?」 玄治「おまっ!?何言って!?」 それを聞いたナギサは目を閉じる。 すると彼女の後方から見知った邪神が現れる。 だが唯一違うのは頭部に漆黒の水晶玉はなく、ギョロっとした不気味な目玉となっていた。 真弥「邪神!?」 結菜「ううん、あれは残りカスだよ」 魅奈「邪神の残滓みたいなものです」 邪神の残滓は、ナギサを呑み込んでしまう。 渉「ペルソナ」 渉は静かにシグムントを召喚する。 そして続けてシャルルマーニュ、アーサーも召喚する。 玄治「おい待てよ!」 阿莉愛「渉!あなた、まさか!」 すると渉は仲間達のペルソナをシャルルマーニュの背中の十二勇士の力に吸収してしまう。 寛太「お前!」 真弥「渉、待て!」 結菜「渉先輩!」 渉はゆっくりと暦翔を見て、口にする。 渉「【暦翔】…君は俺と誓いを立てたはずだ」 暦翔「…!?」 暦翔は自分が渉と邪神を倒すという誓いを立てた事を、現実世界の社の前で誓いを立てた事を思い出す。 暦翔「分かったよ、【渉】」 暦翔は自分のペルソナを渉のシャルルマーニュに差し出し、シャドウ使い達の仮面も同様に差し出した。 渉「ありがとう」 渉はそう小さく呟くと、邪神の残滓に振り返る。 仲間達が渉を止めようと体を掴もうとした瞬間、追い付くこと叶わず、渉はシグムント、シャルルマーニュ、アーサーを駆って邪神の残滓に向かっていってしまった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |