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『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』
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玄治「えーでは、この樺戸島に伝わる古い話をしよう」

玄治は民宿の浜辺から少し奥に行ったところにある洞窟の前で顔の下から懐中電灯で己を照らしている。

玄治「この樺戸島には水神様が昔から住んでいて、人々の安全を守っていたそうなんだな、水神様が堕ちて悪霊化した存在が浜辺の近くの洞窟に今でも住んでいるそうだ。そこでその洞窟の奥の木札を持って帰ってくる肝試しをやろう」

暦翔「木札が置いてある時点で民宿の人の仕込みだね」

寛太「全くだ、だが面白そうだな」

玄治「じゃあ、くじを引いて、ペアを選ぼう」

阿莉愛「あれ、でも9人よ」

玄治「誰かはひとりぼっちになる。ちなみにひとりぼっちは最後な」

そしてくじを引き終えた。

暦翔&魅奈
寛太&結菜
阿莉愛&真弥
渉&ナギサ
玄治単独

となった。


玄治「えぇ!?」

暦翔「まあ、当然の報いだろうさ」

結菜「じゃあ、行っちゃおう!」

真弥「ま、まま、全く…き、ききも、肝試しなんてよよ余裕だ!」

魅奈「そ、そそうですよ、兄様、こ、怖ければ手を繋いであああげましゅよ?」

暦翔「はいはい、魅奈は甘えん坊だね」

暦翔は震えて怖がっている魅奈と手を繋いで洞窟の奥へと進んでいく。
懐中電灯の明かりがすぐに見えなくなってしまった。

結菜「待ってるだけでもちょっと怖いな」

玄治「俺が傍にいてやるよ」

結菜「うわ、キモッ、クサッ!」

玄治「酷くない!?」

そんな中、寛太が真弥の後ろに音もなく立ち、ワッと驚かせる。
すると真弥は悲鳴を上げ、耳を塞ぎ、涙目になりながらその場にしゃがみ込む。

渉「真弥、もしかして」

結菜「オバケとか苦手なの?」

真弥「そ、そそそそそんなことないぞ!オバケなんて非科学的なもの、この世にいるはずないだろう!」

寛太「無理をするな」

真弥「し、してにゃいわ!」

渉「無理してるね…」


しばらくして暦翔と魅奈が戻ってきた。
無事木札を持って帰ってきていた。
魅奈は少し泣いているようだったが、すぐに、おさまった。

そして、寛太と結菜という何一つ恐れていないチームは現状最も早く帰ってきた。

そして阿莉愛と真弥の番となった。

阿莉愛「真弥さん、歩きづらいです…」

真弥「だ、大丈夫だ。私が阿莉愛を守ってやるからな」

真弥は阿莉愛にしっかりと抱きついてなかなか離れないまま、洞窟の奥へと歩いていった。




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