[携帯モード] [URL送信]

『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』
ページ:3
6人は【ナイトメア】にて合流を果たす。
何故か賑わいを感じる。

玄治「お、おい!?」

玄治が驚いて指差した先には何かが見える。
近付いて行くとそこにあったのはサーカステントだった。

阿莉愛「サーカス、ねぇ」

玄治「うっひゃあ!ショーとかやってねえかなあ!」

結菜「あ、玄さん、勝手に行くなよぉ!」

そう言いつつ、結菜も少しテンションが上がっているのが目につく。玄治も妙に楽しそうだ。
ナギサは興味深そうに見ている。恐らくサーカステントなど初めて見たからだろう。
渉は寛太を見るとため息をつきつつ、肩を竦めるので渉、阿莉愛、寛太は細心の注意を払いつつ、テントの中へと入っていった。


しばらく暗い通路を歩いていくと客席とステージのある会場にたどり着く。
そしてそのステージには予想通り東坂衛のシャドウがいた。

渉「お前は東坂衛で合っているか?」

と聞くとそのシャドウは頷いた。
そして聞いてもいないのに口にし始める。

「少しくらい校則違反でも問題ないじゃないか…」

渉「え?」

渉は今までのシャドウの中でも酷いほどの消極的なシャドウだな、と思った。
発言そのものも弱々しく、発言の中身も弱かった。

寛太「何かを内に秘めてるかもしれない」

阿莉愛「今のうちに決めた方が良さそうよ」

渉「分かった」

渉達はとっとと済ませようとペルソナを召喚し、倒そうとするが、東坂衛のシャドウは目にも止まらぬ速さで逃げ回る。

寛太「速い?」

渉「でも攻撃してくる気はないみたいだ」

阿莉愛「ワルキューレ!」

ワルキューレが複数の矢を放つ。
だがまるで流水を掴むかの如く、矢をスルスルとかわしていく。

玄治「あんだ?戦う気あるのか?」

結菜「んー…シャドウとしても力はそんなに強くないし、本当に速いだけだね」

東坂衛のシャドウが渉達が入ってきた入り口に逃げ込もうとした瞬間だった。
黒いフードで顔を隠した男が現れ、見たこともない白衣を着た剣士を召喚する。

結菜「!?…あの白衣の剣士、シャドウだ!」

玄治「あん?じゃあ、シャドウ使いか!?」


だが渉の記憶では、サイス、アン、ディアナ、トーク、イン、エア、オリオンのどのシャドウとも見た目が違っていた。

阿莉愛「8人目?」

阿莉愛がそう言った辺りで、東坂衛のシャドウをフードで顔を隠した男が白衣の剣士を駆り、蹴散らす。
東坂衛のシャドウは泣き叫びながらその場から姿を消した。

「私はシャドウ使い…だ」

シャドウ使いと名乗った男は白衣の剣士を渉に向かわせる。
渉が咄嗟にシグムントを召喚し、その一撃を受け止める。

寛太「渉、今助ける!…ベオウルフ!」

寛太がベオウルフを召喚し、その斧の一撃をシャドウに叩きつける。
さらに玄治がベンケイを操り、追撃にかかるが、シャドウは高速で移動し、その攻撃を回避する。
渉達がそのシャドウと戦い、交戦を続けようとするとナギサと阿莉愛の悲鳴が聞こえる。


渉達がすぐさまそちらを振り返ると、シャドウ使いを名乗った男が、ナギサの右肩、阿莉愛の左足をナイフのような鋭利な刃物で直接攻撃をしてきたのだ。
そしてフードの男はその場を立ち去った。

渉「ナギサ!阿莉愛!」

渉はすぐさま二人に駆け寄る。

ナギサ「だ、大丈夫です」

阿莉愛「平気よ、傷は浅いみたいだから」

だが、血は出ているので、止血しようとするが物がなかった。
【ナイトメア】に突入すると、渉達は愛善高校の制服を何故か着ているのだが、ハンカチといったものは無かったのだ。

ナギサ「大丈夫です、時間はかかりますが私のペルソナの力で癒します」

ナギサはそう言い、阿莉愛も心配しないで、と言うが、シャドウを使わず、直接的な攻撃を加えてきたことに渉は怒りを覚えた。










傷を癒したあと、念のため、ナギサと阿莉愛を守りながらサーカステントから出ると、シャドウ使いのサイスが立っていた。
渉達に気付くとため息をついた。
渉はサイスに話も聞かずにシグムントを召喚する。
サイスはその一撃をかわしながら口にする。

サイス「何をする?」

渉「うるさい!今までの事も許したわけじゃないが今回の事は許さないぞ!」

サイス「ほう?」

渉「シャドウを使わずにナギサと阿莉愛を傷付けたシャドウ使いは誰だ!教えろ!」

渉と共に寛太と玄治もペルソナを召喚する。
サイスは大きなため息を吐いてからシャドウでベンケイとベオウルフを吹き飛ばす。


サイス「トロいお前達が悪い」


そう言ってサイスは立ち去ってしまった。
渉はまた歯痒い気持ちを抱えながら【ナイトメア】から帰還した。


[*前へ][次へ#]

3/8ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!