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『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』
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そんな中、一人の生徒が路地裏で何かを見つける。

「おい見ろよ、これ」

それは鉄パイプだった。

「これで頭カチ割ろうぜ」
「いいねえ、悪だねえ」

渉は立ち上がろうとするが一人に頭を踏みつけられ、身動きが取れない。
一人が鉄パイプを思い切り振り上げた時だった。
鉄パイプを持っていた生徒の腕が誰かに掴まれていた。
そしてそのまま、遥か後方に軽々と投げ飛ばされた。
渉の頭に足を乗せていた相手に距離を詰め、顎を下から拳で突き上げる。そして逃げて背中を見せている生徒の後頭部掴んでを飛び上がり、全体重を乗せながらコンクリートの地面に叩きつけた。

彼は愛善高校のブレザーを着ていたが腕まくりをしており、ブレザー下のシャツもボタンを開けている。
風貌は不良然としていたが髪は短い黒でピアスなどといったものはしていなかった。

彼は渉に手を差し伸べ、渉が手を取ると引き起こしてくれた。

??「大丈夫か?」

低い声色で、渉はそうは思わなかったが、人によっては苛立っているのではないか、と勘違いしてしまいそうだ。

渉「大丈夫、ありがとう」

??「勝てもしねえのに、よくやる」

渉「あはは……なんか見過ごせなくて、本当にありがとう、俺、瀬上渉って言うんだ」

寛太「変わった奴だな、俺は小野山寛太(おのやまかんた)だ」

渉「え」

渉はちょうど今日耳にした名前の人物に出会って驚いていた。
すると寛太はその場から何も言わずに立ち去ってしまう。


渉はあとを追おうとするが、寛太が黒い靄を纏っているのを目撃してしまう。


渉「な、なんで、あの人から……まさか、シャドウか?」

渉は傷付いている体の痛みを我慢しながら家路についた。




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