『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』 6月10日(火) 放課後、渉は結菜を探し、眞壁について聞いてみた。 結菜「えっと、どうしてですか?」 渉「ん、ああ、ちょっと俺も調査したいことがあってだな」 と言うと、結菜は、フフン、と鼻を鳴らし、胸を叩く。 結菜「瀬上先輩からは先輩のとても大事なお話を聞かせて頂いたのでお答えしますね」 と渉に説明をしてくれた。 眞壁は真面目な記事を書く、超真面目人間だそうだ。以前、結菜が玄治の父親のことや阿莉愛の父親のこととかを聞こうとしたら止めに来たのだと言う。 結菜「私が調査しようとしたことに対して、『他人の迷惑になることはやめろ』って言ってくるんですよね、確かに最近は少し調子に乗ってましたけど、剣道部の人達のは無理矢理とかではないですけど」 少し拗ねたように言う結菜に渉は少し笑う。 結菜に眞壁が今日、来たかどうかを聞くと、結菜は「今日は学校自体休んじゃってるんですよ」と答えてくれた。 渉は結菜にお礼を言うと「これぐらいどうってことないですよ」と答えた。 渉は結菜と別れ、玄治と阿莉愛に眞壁の事を伝えると今日も【ナイトメア】へダイブすることを決める。 無論、家に帰ってからナギサにも伝え、【ナイトメア】へ向かった。 美術館の入り口が厳重になっていたため、ワルキューレの矢とベンケイの棍の一撃で強引に突破する。 すると昨日、眞壁のシャドウと出会った展示室で眞壁本人ではなく、結菜がいることに驚く。 渉「なっ!?」 阿莉愛「結菜ちゃんがどうして!?」 阿莉愛が結菜の名を呼びつつ、近付きながら渉はシグムントを召喚して眞壁のシャドウに、何故結菜がいるのか説明を求めた。 すると昨日は何もまともに答えなかったのに、今回に関してはちゃんと話し出した。 「この鈴木結菜君は、1年生にして僕のやりたいことをしっかりとやってくれている。面白い記事を書くために相手に迷惑をかけてでもインタビューや調査に全力を注ぐという姿勢!素晴らしい!」 と話す。 しかし、渉からしたらそれは間違いで結菜は本当のことを伝えたくて調査などをしている。最近は少し過剰だったがちゃんと反省しているのだ。 渉はシグムントを眞壁のシャドウに向かわせる。 そこで眞壁のシャドウは渉に声を荒げて問いかける。 「君達は自分達の都合のいい方に物事を進ませようとする。僕がやっていることと何が違う?」 渉「お前のは他人に迷惑をかけてるだけだろうが!」 「君は僕の迷惑でしかないんだぞ!何が違う!」 渉「お前はデタラメに人に迷惑かけてるだけだ!俺はそんなのおかしいって思うから否定してるんだよ!」 シグムントが眞壁のシャドウを切り裂こうとするが、闇に紛れて別の場所へと移動していた。 結菜は状況が分からず唖然としていたが、段々と自分のやりたいことは、眞壁のシャドウが言っていた事とは違うことに気付き、顔をしっかりと上げて眞壁のシャドウを睨み付けて口にする。 結菜「私は今まで自分のやりたいことで周りが見えてなかったけど、私は面白半分にこんなことしてたんじゃなくて、みんなに本当の事を知って欲しくて新聞部に入ったんだ!だから、デタラメな事をみんなに伝えて面白がってるお前なんて嫌いだ!」 すると、結菜は急に頭痛を起こし、うずくまる。 頭の中に声が響いてくる。 ──我は汝、汝は我 ───我、真実を求めるもの ──汝、我を解き放て 結菜の前に扉が現れる。 そして結菜の手には一枚のカード。 ただそれが【隠者】ということだけ理解できた。 鍵穴にカードをはめ込み、鍵を開く。 そして両手で押すようにして扉を開いた。 結菜「ぺ、ペルソナ!」 結菜の背後からゴーグルのようなものを付けて体の周りにたくさんの小型の機械を取り付けた人型のペルソナが現れる。 玄治「なんだあれ、どうやって戦うんだ?」 ナギサ「もしかすると、あのペルソナは…」 結菜「そういうことか、わかった。あいつを調べ尽くそう!マタ・ハリ!」 結菜のペルソナ、マタ・ハリが小型の機械はゴーグルを駆使して眞壁のシャドウを捉える。 そして、何か電波のようなものを渉に送る。 渉は目の前にいる眞壁のシャドウを見ると『偽物』と書かれており、少し右に視線を向けるとぼんやりと眞壁のシャドウが見え、それは『本物』と書かれていた。 渉はシグムントをぼんやりと見えている眞壁のシャドウに向かわせ、切り裂く。 すると眞壁のシャドウが悲鳴を挙げる。 「な、何故バレた!?」 渉は結菜のペルソナは戦闘は出来ないが情報支援をするタイプのペルソナだと理解した。 眞壁のシャドウは逃げてしまう。 結菜のペルソナでも逃げた先は分かるようだ。 渉「結菜、助かった!」 渉が結菜にお礼を言うと結菜は膝をつく。 どうやら疲労が溜まっているようだ。 渉は説明は明日することにして【ナイトメア】から離脱した。 [*前へ][次へ#] [戻る] |