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『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』
5月8日(木)
放課後、渉は朝からとやかく聞いてくる玄治にナギサがしてくれた説明と同じ内容の説明を行った。

玄治「ふーん、ペルソナ、【ナイトメア】…シャドウねぇ」

玄治は渉がナギサから預かり、渡してきた指輪を眺めながら呟いた。
渉は玄治を見つめていると玄治がため息をついた。

玄治「まあなんだ、このままじゃ母さんがやべえってんだし、戦うよ。それにペルソナを使える人間にしかそういうのが出来ねえんなら俺らがやるしかないだろ?」

渉「じ、じゃあ」

玄治「ああ、俺も戦うぜ、渉」

渉「ありがとう、玄治」

そこで渉は手を伸ばす。
握手をしようと思ったのだ、だが玄治は戸惑い、伸ばす手を止めて渉に言った。

玄治「渉、ごめんな、お前にはもう父さんも母さんもいねえのに……あ、あんな風に言うなんざ贅沢だったよな…」

渉はそうやって謝罪し、遠慮している玄治の手を掴み取る。

渉「いいよ、俺にはもう父さんも母さんもいなくなったけど、それをあーだこーだ言ったって仕方ないからさ、それに俺には玄治やナギサみたいな仲間もいるからさ」

玄治「…渉」

渉「だから、これからもよろしくな、玄治」

渉は笑顔を見せる。
握手をしている手から伝わる僅かな震え。
玄治にはそれが渉からの精一杯の強がりだと理解する。

玄治「おうよ!」

玄治はそう快く返事を返し、指輪を眺めて思ったことを口にする。

玄治「でも戦いに向かうために付けるとはいえ、布団に入って寝たら入れるって変な話だよな」

渉「あ、別に寝なくてもリラックスした状態で指輪を付けて入りたいって念じたらいいから、寝なくてもいいよ」

玄治「そうなの?…いやー、気合い入れても布団で寝るのかよ!とか思ってたわ」

渉「ごめんごめん、説明が下手だったね」

玄治「んなことはねえけどさ…渉、今日、行くんだろ?」

渉「ああ」

玄治「じゃあまた、【ナイトメア】でな」

渉「うん」

二人はそう言葉を交わすとそれぞれの家路へと着く。
そして一通り、現実での準備などを済ませ、夜中指輪を付け、強く念じ、【ナイトメア】へと突入する。





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