『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』
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放課後、渉と暦翔は病室に寄ると言っていた玄治についていく。
玄治は渉を見ると舌打ちをした。
渉は意を決して玄治に話しかける。
渉「玄治、昨日はすまなかった!」
渉が素直に頭を下げ、そう言った。暦翔は玄治を見ている。
玄治「ちっ」
玄治は舌打ちをしてそれを無視した。
渉が落ち込んでいると暦翔が肩を叩く。
暦翔「轟君のお父さんへの恨みは深いからね、そう簡単に自分を曲げられないんだろう、気にしないで」
そう言われ、渉は心が少し軽くなった。
だが、やはり友達と溝が生まれるのは不安でしかなかった。
暦翔が病院の受付で玄治と一緒に何かを話し、面会の許可を貰った後、三人は玄治の母親の病室へ向かう。
階段で三階へ上がり、右へ曲がってすぐのところだったのだが、通路を曲がった瞬間に母親の病室から玄治の父親が出てきた。
玄治「てめえ!」
玄治が父親に掴みかかろうとするが、父親は玄治の横を走り抜ける。
玄治が父親は無視して病室に入ると、驚愕した。
玄治「か、母さん!?」
渉と暦翔も中へと入る。
そこには直前まで誰かが使っていたであろうベッドがあるだけだった。
暦翔はすぐさまナースコールを押し、病院にある内線機器で連絡を取る。
玄治はその場に膝を突き、
玄治「何がどうなってんだよ!?」
とうずくまり、床を殴り付ける。
渉は、昨夜の玄治の母親のシャドウを思い出し、【ナイトメア】へ連れていかれたのではないか、と判断した。
渉はその場から駆け出し、暦翔と玄治に一つ連絡を入れ、家へと帰った。
そして十分心を落ち着かせてから指輪を装着し、【ナイトメア】へと向かう。
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