『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』 ページ:3 渉はその日、寝る前に言い知れない不安を感じ取り、ナギサから渡された指輪を身に付けて寝ることを決める。 すると、俯瞰で渉は誰かを眺めていた。 玄治の父親が何かから逃げていたのだ。 渉は指輪を付けていて良かったと思い、強く念じて【ナイトメア】へとダイブする。 降り立った場所で体をほぐしているとナギサが現れた。 渉「ナギサ、ここに男の人が紛れ込んでいないか!?」 ナギサは少し不思議そうな顔をしている。 渉がどうしたのか尋ねるとナギサが首を傾げながら答えた。 ナギサ「新たなシャドウが現れたんですが、確か女性だった気がします…」 と言うのだ。 渉が疑問に思っていると二人の体が少しゾクッとする。 その寒気を感じる方へ進んでいくと、洋風の館が見えたのだ。 その館には不気味な人形が数多く並んでいた。 渉「こんな館、この前まで無かったぞ?」 ナギサ「きっと自我を持ったシャドウが力を貯め始めた事で自分だけの空間を作り始めたのだと思います」 渉「中に入ってみよう」 渉はナギサと共に館の中へと突入する。 入った瞬間、長い廊下が続いている。そこを走っているとシャドウが溢れてきた。 渉が戦おうとするがナギサが止める。 ナギサ「1体1体相手にしていたら時間がかかります。私のペルソナの力で弾き飛ばしながら行きましょう」 ナギサはそう口にするとペルソナを召喚する。彼女のペルソナがその旗を掲げた瞬間、渉とナギサは光の壁に守られる。 ナギサ「来てください、ジャンヌダルク!」 ナギサはペルソナ、ジャンヌダルクを召喚し、その守りの力でシャドウを弾き飛ばしながら、扉までたどり着く。 その扉を通ると大きな広い空間に出た。 その奥に玄治の父親がいた。 その横にはなんと玄治の母親のシャドウが立っていた。 渉「玄治の…お母さん!?」 その声にシャドウが反応する。 渉「な、何故あなたが…」 そうやって驚いている渉を見てから、玄治の母親のシャドウは答える。 「この人は私のもの、私が愛するのよ、ここでも【向こうでも】」 と言った瞬間、床や壁からシャドウが現れる。 渉は流石にナギサだけに任せると危険と判断し、ペルソナを召喚する。 渉「来い…シグムント!」 渉は訓練の成果もあり、十数秒ほどでシャドウを蹴散らす。 そしてそのまま、玄治の母親のシャドウに攻撃を仕掛ける。 母親のシャドウは、渉のシグムントを周りに飾られている無数の人形を操り、床に抑え込むが、死角から飛んで来たナギサのジャンヌダルクに父親を奪還されてしまう。 「逃がさないわよ、その人は私のものなのよ!」 母親のシャドウが人形を操って飛ばしてくるが、抑え込まれていたシグムントを起こし、渉はその人形達をシグムントが持つ炎の力で焼き払う。 「ちぃっ!」 そしてそのままシグムントは炎を母親のシャドウに放ち、渉とナギサは玄治の父親を連れてその場を離脱した。 館から離れ、あのシャドウの手の届かない所まで行くと玄治の父親が消えていた。 恐らく母親のシャドウから離れたことで力が届かなくなり解放されたのだろう。 ナギサ「あのシャドウを倒さないと本人が殺されて成り代わってしまいます」 渉「そうだな、倒して本人に還るように言えばいいんだよね?」 ナギサ「はい、その通りです」 渉はそれを聞き、また明日来ることをナギサと約束して【ナイトメア】から離脱する。 しかし、何故自分自身ではなく、玄治の父親を【ナイトメア】に引き入れたのか謎は残ってしまった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |