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『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』
ページ:3
渉は考え込む。

自分は本当は邪神の残滓に負けて死んだのか?
自分はまだ寝ているのか?

と考えていると全て口から出ていたのか。

暦翔「全部現実だよ、ワタル」

暦翔がそう口にする。
渉は喜びを噛み締める前にナギサに問い詰めていく。

事情を聞くと、死んでから暗い中を歩いていると、一人の老人に出会った。


その老人は神様だと名乗り、気晴らしに願いを叶えてやる、と言い出したそうだ。


ナギサが疑問に思っていると

「私を助けた男は私の意思に反して好き勝手にしおったから、私も好き勝手にする」

ということだそうだ。

ナギサは良く分からなかったが、願いはたった一つ。


「瀬上渉さんと共にいたい、ずっと隣で」


すると神様というのは本当だったらしく、何をどうやったのか分からないが、ナギサは咲綾の双子の妹ということで両親が連れてきたのだ。
しかも咲綾の病気も完全に治すというおまけ付きで。











暦翔「なんとまあ気前の良い神様だよね、どこの誰だろうね、神様に対して好き勝手するなんて」

と暦翔は渉を見るが渉は既にそんなこと聞いていない。



渉はナギサの頬に触れる。
暖かい。

ナギサ「渉さん、くすぐったいです」

無邪気に笑うその表情は渉の大好きなその表情。

ナギサ「渉さん、あの言葉…もう一度お願いできますか?」

渉にはすぐ分かった。
深呼吸を数度繰り返し、渉は口にする。

渉「俺はナギサが好きだ…大好きだ……心から大好きだ」

ナギサ「私も渉さんが大好きです…ずっと…あなたの隣にいたいです」



そう答えたナギサを渉は我慢できずに抱き締めた。
ナギサは抵抗することなくその抱擁を受け入れた。



どれだけ、強く抱き締めてももうナギサはどこにも行かない。





それが分かっただけでも渉にとってはどんなことよりもかけがえのない幸せだった。





ちょっとして、渉は気付いた。
ナギサを解放して後ろを振り返ると全員が茶化しにかかってこようとしていた。

渉「おまっ!?」

暦翔「さ、こんな往来で騒いだら迷惑だ。諸星さんのところに行こうか」

そう暦翔が口にして、我慢できずにいる玄治や結菜を無理矢理引っ張って諸星さんの店に向かっていった。











渉はナギサに手を伸ばして言った。

渉「おかえり、ナギサ」

ナギサは渉の手を取り、渉が好きな笑顔を浮かべて言った。

ナギサ「ただいま、渉さん」





『PERSONA─INDEX ALTERNATIVE─』完





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