『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』 ページ:4 魅奈がアフェクションを召喚し、魔法陣を生み出していた。 そしてフェアとオブリビオンが力を加えている。 そこでサクリファイスが邪神を捕食しようとした時だった。 邪神「ふん、封印など…されるものか!」 邪神が腕を広げ、衝撃波を放つ。 魔法陣は掻き消され、シャドウ使い達が膝をつく。 邪神「力を取り戻した今、そんな小さな封印の力など効きはしない」 邪神の右手から血のように紅く光る球体が出現する。 それが暦翔に向けて放たれた。 暦翔はすぐさまかわそうとするが先程の衝撃波で身動きが取れずにいたのだ。 その球体が暦翔にぶつかる瞬間、トークが暦翔を突き飛ばし、代わりに球体にぶつかる。 その球体はトークの体を貫通し、彼の右上半身を抉り取った。 暦翔「勇士!」 トーク「あれ、おかしいな…」 暦翔「勇士、しっかりしろ!」 暦翔が倒れてくるトークの体を受け止める。 トーク「ボス、僕はもう…無理みたいっす…」 暦翔「おい、やめろ!死ぬな!」 トーク「ボス、邪神を倒してください…ボスならやれます……って…」 トークの体が光の粒子となって段々と消えていく。 そしてゆっくりと彼の体は消えていった。 暦翔「うあああ!!」 そこには彼の着けていた仮面しか残されていなかった。 邪神「全員、この場から消え失せろ」 邪神がトークを一撃で屠ったあの球体を中空に無数に発生させる。 エア「ボス、逃げてください」 暦翔「……え」 オリオン「しょうがないか」 イン「ボス、邪神をお願いします」 暦翔「おい、やめろ!みんな、やめろ!」 暦翔が叫ぶ。 だが、シャドウ使いは止まらない。 オリオン「ボスとアンはしっかり生きないと」 エア「私達はもう既に死んでいる身ですから」 暦翔「やめろ!聞きたくない!」 イン「アン、ペルソナ使い達を」 魅奈「はい」 魅奈は静かに渉達の元まで行くとアフェクションの力でその場から離脱した。 残ったのは、アンを除くシャドウ使いのみ。 暦翔「だったら僕も戦うぞ、だから!」 ディアナ「駄目ですよ、サイスさん」 暦翔が振り返る。 するとディアナが強制的に暦翔を【ナイトメア】から離脱させようとする。 暦翔「馬鹿!やめろ!だったらみんなで出るぞ!ボスの命令だ!」 オリオン「今回は命令違反しますよ、ボス」 エア「ここで私達が邪神を食い止めて、現実に出てこられないようにしますね」 イン「任せて、ボス」 暦翔「ふざけるな!僕はそんな命令してないぞ!やめろ!逃げるんだ!」 ディアナ「サイスさん」 ディアナの声でハッとする。 我に帰るが暦翔の涙は止めどなく溢れて止まらない。 ディアナ「サイス…いいえ、暦翔さんならきっと大丈夫です」 暦翔「おい、待てよ!剛也!紗也華!陽菜!ディアナ!待」 その瞬間に暦翔は完全に【ナイトメア】から離脱が完了した。 邪神「無駄死にだな」 オリオン「無駄死に、じゃねえよ」 エア「【ナイトメア】から出さないから」 イン「あなたは必ずボスが殺す」 ディアナ「皆さん、行きましょう!」 [*前へ][次へ#] [戻る] |