『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』 ページ:13 ナギサは鍵を拾い上げ、引き出しの前まで来て一言口にする。 ナギサ「すみません」 と口にし、引き出しを開ける。 するとそこには通帳と日記があった。 ナギサは渉を呼び、渉もまるで廃人かのようにフラフラとやってきた。 そしてまず通帳を手に取った。 その通帳には渉を引き取った際にもらったお金が全額手付かずで入っていた。 さらに少しずつ貯金が増やされていることにも気付いた。 渉「なんで…増えてるんだ?」 渉はさらに一緒に入っていた日記を手に取り、日記を開くと渉が来たことで自分達の生活が明るくなったことや渉が友達やナギサなどを連れてきたことが色々と書かれていた。 そこには祖母の優しさや渉を思いやる気持ちがたくさん詰まっていた。 さらに読み進めていくと通帳のお金は渉の為に使うものだと書かれていた。少しずつ祖父母は渉の為に貯金を増やしていたことも分かった。 渉はそれを見て祖父母の本心に触れた。 シャドウの言っていたことは本当だった。 だが、お金を受け取ったのは欲にまみれたからではない。 渉の為だったのだ。 渉「う、うう、うああ…」 涙が溢れてくる。 止まらない。 止められない。 そして暦翔が言っていたことも理解し、何を信じていいか分からなくなり、さらに泣き叫ぶ。 ただ1人その日記を胸に抱いて。 そんな渉をナギサは優しく抱きしめる。 渉が泣き止む、その時まで───。 [*前へ] [戻る] |