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『PERSONA ─INDEX ALTERNATIVE─』
10月8日(水)
2年生の修学旅行。
場所は沖縄だ。
浮かれる玄治にため息をつく渉。
修学、と名が付いているので沖縄で学ぶことなど戦争のことなのだが、林間学校などとは違い、全く違う土地へと赴くということはそれだけで胸が躍るのだろう。
ただ、渉はこの修学旅行までに色々とあった為、少し気持ちが沈んでいた。

阿莉愛「渉、大丈夫?」

渉「え、大丈夫だよ」

渉は阿莉愛が気を遣っていることに気付き、渉は楽しむことを決める。
空港で暦翔を見かけたが暦翔はいつも通りに見えた。
盛川刑事での一件で少し溝があったのではと思ってしまう渉だった。

玄治「こいつ、動くぞ!?」

間藤「轟、黙れ」

玄治が飛行機でネタを披露していた。
玄治がチラッと渉を見た。玄治も渉を気にしていたようだ。
渉は玄治に笑って見せた。それを見て安心したのか玄治は次なるネタを披露する。
渉は皆に心配をかけまいと沈んだ気持ちを奮い起こすことにした。







しばらく経って沖縄に到着し、ホテルに荷物を置いた彼らに戦争の悲惨さを語る場に参加することになるが、みんな興味はないのに渉は真剣だった。




自由時間となり、お土産などを見ていると偶然その場に居合わせた暦翔に渉は話をしてみることにした。

渉「レキ、あのさ」

暦翔「なんだい?ワタル」

暦翔の声は穏やかだった。
いつも通りの暦翔なのかもしれない。だが、渉はどうしても言いたかった。

渉「ごめん、レキ!俺、暦翔が言いたくないことを聞こうとしてただろ!」

暦翔「ん、ああ、あの事か。大丈夫、気にしてないよ」

渉「でも」

暦翔「謝るのはこっちさ、正直に言うよ。奇病については知ってはいるんだが、父さんから他言してはならないと言われていてね、言えなかったんだ」

渉「ごめん」

暦翔「いいよ、嘘をついた僕も悪いしね」

暦翔は少し笑う。
重く考えていたのは渉だったのかもしれない。
二人はこれ以上ゴチャゴチャ言い合うとお互い気まずくなることを理解したのか、苦笑いしながら仲直りすることにした。









渉は夕食後、大浴場で入浴を済ませ、部屋へと戻ると同じ部屋の玄治の姿が見えなかった。
すると部屋に間藤先生がやってきた。

間藤「おお、瀬上、すまないな」

渉「どうかしたんですか?」

間藤「轟が他男子数人と女子部屋に突撃したから全員俺の部屋で寝ることになったから一人になるが大丈夫か?」

渉「え……あ、大丈夫です」

渉がそう返事すると先生は部屋へと戻っていった。

渉「玄治はいつも通りなんだね」

そう呟くと明日の予定を確認してから渉は眠りについた。



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