Aesthetics of Suicide 2013 死の情景 死の情景に見える花の色は君の目には映らない。 音のない闇の中では自分の足音だけが頼りで。 流れた涙に気づいてほしい。 死の情景が見せる君の嘘に俺は信じたくないともがく。 風に散る花の終わりは何事もないかのように過ぎていく。 それでも心は求めてしまう。 瞼が重くて閉じてしまいたくなる。 鮮やかな色彩に包まれながら。 濁った色ではふさわしくないから 混じりない単色で染め上げよう。 足音が聞こえないくらい遠くまで来てしまった。 振り向くのが怖いから下を向いた。 ――――――――そこも闇。 瞼が重くて閉じてしまいたくなる。 忘れれば美しいままで残せる。 叶った願いが綺麗事ならば 優しすぎる死の熱に包まれるだろう。 [*前へ] |