10:特別な存在



Gossip Girl10:特別な存在



(キーラが……マークの彼女)



抱き合う2人から視線をそらすと、マークがキーラから離れ、こちらへ近づいてくる。


ブレア「キーラ、こっちのマークじゃなくて、マーク・ジェイコブスにご挨拶に行かない?」


そう言って、ブレアはキーラのもとへ向かった。マークは私の前で足を止める。


マーク「来てたんだ……」


私は顔をあげて、できるだけ笑顔をつくった。


「あ、…うん」



(顔、引きつってないかな)



マーク「俺はその……今日のデザイナーの1人のデレク・ラムと知り合いで……誘われたんだけど。ほら、中盤に出てきたエレガントな衣裳、覚えてる?彼ってそういうの得意なんだよねー、って、それはいいか……」


マークは沈黙を埋めるように言葉を連ねる。



(私も何か、話さないと……)



話題を探そうとするも、出てくる言葉は結局、これだった。


「マークってキーラが彼女だったんだ!凄いね。ビックリしすぎたよ」

マーク「……」

「でもお似合いだね、マークってやっぱりスゴイ人なんだなーって思っちゃった」

マーク「……ちょっと訂正いれていい?」

「え?」

マーク「彼女だったのは過去の話。もう別れたから」

「……そうなんだ」



(つきあってたのは、本当ってことか‥年上の、あんな有名な女優とつきあってんだ……私なんか女として足元にも及ばないはずだわ)



目が合うといつも自然に笑いかけてくれるマーク。紳士で思いやりがあって、一緒にいて本当に楽しい。そんな彼の存在は日に日に大きくなって‥。勝手に身近に感じてしまっていた。この場で改めて見ると、マークが急に遠い存在に思えてくる。

動揺を悟られまいと、私は平静を装って口を開く。


「そろそろ帰らなきゃ……門限やばいし」


バッグから携帯を取り出して見せ軽く会釈をする、私は出口へ向かって歩き出そうとした。

すると、マークに腕をつかまれる


マーク「送るよ」



(えっ‥‥)



「ううん、大丈夫よ!いつも気を遣ってくれてありがとう」

マーク「……」


私は無理やり笑うと、マークの返事も聞かず出口に足早に向かった。



(マークは私に気を遣ってくれてるだけなんだから…優しさを勘違いしちゃだめだよね‥)



帰りのタクシーの中で私は長いため息をついてしまった、






ブレア「一人で黄昏ちゃって、どうしたの?」


学校の中庭でぼんやりしていると、ブレアが声をかけてくる。


「あ、こないだのパーティー、挨拶もしないで帰っちゃってゴメンね」

ブレア「ううん、いいの。エリはショックだったんでしょ?あの場にいられないほどに」

「……べつに」

ブレア「とぼけなくていいの。全部わかってるんだから」


ブレアはそういうと、私の隣に腰をおろす。


ブレア「本当、残念だったわね。でも、忠告しておいたと思うけど?マークは無理だって」



(……別に、そういう類のショックじゃないんだけどな……たぶん)



ブレア「じゃあエリ、次の金曜は7時にうちへ来て」

「えー?」

ブレア「きっと元気になれるわよ?マークのことなんて忘れちゃいましょ」

「いや、だからそういうんじゃ」

ブレア「わからない人ね。私の家で今季のコレクションのお披露目会をやるの。それに貴方を誘ってるのよ?もっと喜んで」

「コレクション……?」

ブレア「そう、CHANEL、Dior、PRADA…fashion avenueにあるブランドの秋冬新作が私の家に揃うの、ニューヨークコレクションに来てたんだから興味あるんでしょ?」

「うわあ!すごい楽しそう!!」

ブレア「そう。セリーナがダンとのデートで来られないっていうから、急遽エリを誘ったの」



(なんだ…セリーナが来ないんだったら、断ろうかな……)



ブレア「まさかとは思うけど、今、断ろうと思った?」 

「うん」

ブレア「うん、じゃないわよ!!セリーナの補欠名簿に入っていたことを喜ばないなんて、どうかしてるわ」


するとそこへ、マークが通りかかる。


マーク「やあ、エリ、ブレア」

ブレア「ハイ、マーク」

マーク「何の話してるの?」

ブレア「ブレア・ウォルドーフ家で行われる新作コレクション会の話。男子禁制よ」

マーク「ああ、秋の一大イベントの一つ、コレクション会か。今年もやるんだ」

ブレア「当たり前でしょ。もう今年で7年目。伝統行事と言っていいわ」

「へえ、そんなに続いてるんだ」

マーク「ひょっとして、エリも誘われたとか?」

「セリーナの補欠で、ね」

ブレア「じゃあ、エリ、7時きっかりに来て。よろしく」


そう言うと、ブレアは立ち上がって手を振る。


「え、待ってブレア、行くと決めたわけじゃ……」


ブレアは振り返ることなく、綺麗な髪を弾ませながら去っていく。


マーク「……押し切られちゃった感じ?」


マークが隣に腰をおろす。


「あはは、かも……」


マークと話すのは久しぶりだった。



(ファッションショーのパーティー以来、何だか気まずいんだよね…)



マーク「ただのコレクションだと思ったら大間違いらしいよ」

「えっ、そうなの?」

マーク「もしかして、ただランウェイを歩くモデルを鑑賞するだけかと思ってた?」

「……えっ、違うの?」

マーク「そんなのは30分くらいでおしまい。メインは新人気鋭の男性デザイナーを掻き集めて夜通し大騒ぎすること」

「げ!めっちゃ治安悪そう…」


マークは私の質問に笑うと、宙を見上げるようにして言う。


マーク「コレクションに行くのはやめて、俺とデートしてくれない?」

「えっ?」

マーク「エリと行きたいとこあるんだよね」



(デートって…。あんな素敵な彼女がいた人が、どうして私をデートになんか誘うんだろ。…やっぱりチャックが言った通り、遊ばれてるだけ?)



「行きたいとこって、どこ?」

マーク「それは行ってからのお楽しみってことで」

「ふーん」

マーク「じゃ、お泊り会はキャンセルする?」

「どこに行くかもわからないのにキャンセルなんてできないじゃない」


つい可愛くない態度をとってしまった。いつもなら返事一つでOKするのに、前回の事も有り、素直に返事が出来なかった。マークにとっては女友達の内の一人とのデートかもしれないけど、私にとっては…



(また勘違いしちゃいそうになる…)



反応がないのでマークのほうを見ると、どこか遠くを見ている。


マーク「ま、ブレアの親衛隊に入るのも、悪くないかも」

「親衛隊に入るつもりはないけど…友達づきあいも大事でしょ?」
 
じっと一点を見つめるマークを不思議に思う。初めてっだった、私といるときにマークがこんな無表情になるのは。


「マーク?…どうしたの?」

マーク「いや、エリはそういうのに染まるタイプと思ってなかったから、ちょっと驚いてる」

「私は染まってなんかないよ。合わせてるだけ」

マーク「そっか……まあ、楽しんできて」


素っ気なくも聞こえるそのトーンに、胸の奥がチクリと痛む。マークは立ち上がると、ボソッとこぼす。


マーク「でも、気をつけてね」



(え……?)



意味が分からず聞き返そうとするも、マークは軽く手をあげて行ってしまった。






金曜の7時、私はブレアの家を訪れる。メイドさんに案内されて中へ入ると、家の中には大勢のスタッフがひしめきあっている。



(なにこれ……?)



ある程度人が来るとは予想していたけど、思った以上にいる男性の数に驚いていると、スタッフに混ざって何やらメイク道具らしきものを運ぶジェニーの姿が。


「……ジェニー?」

ジェニー「ハイ、エリ!」

「ジェニーも招待されたんだね!」

ジェニー「そうなの!憧れのブレアコレクションに呼ばれるなんて、夢みたい!」

「で、それは何?」

ジェニー「モデルが使用するマニキュアの種類が足りないから、追加で取りに来たの。さあ、行こ!」


ジェニーは嬉しそうに私の手をひいていく。



(なんでジェニーがスッタフやってるの?呼ばれたんじゃないのかな、)



ジェニー「エリ、早く早く。ブレアが待ってるよ」

ブレア「ハイ、エリ!いらっしゃい」


部屋に入ると五番街にある最高級ブランドの新作がこれまたセンスよく展示されていた。


「ハイ!ブレア!」

ブレア「どうしたの?驚いた顔して」

「想像以上!素敵だわ!!」


部屋に集まったブレアの招待客たちは、最新のファッションに夢中な様子。


ジェニー「これがブレアのコレクションだよ」

ブレア「知ったふうなこと言ってるけど、ジェニーも今回初参加」

ジェニー「エリ、ランウェイ楽しみだよね!」

「うん!」

ブレア「じゃあ手始めに、マティーニをどうぞ」

ブレアは豪華なフルーツ盛の横に並べられたマティーニを私に差し出す。

「お酒はちょっと……」

ブレア「マティーニを飲むか、秘密を言うか、どっちにする?」

ジェニー「真実か挑戦ゲーム?!」

ブレア「そうよ」


『真実か挑戦ゲーム』とは、アメリカの若者に人気の質問ゲームのこと。真実を選べば秘密を告白、挑戦を選べば質問者が提示した試練に挑まなければならない。


「来たばっかりでこれやるのー?……もう、わかったよ。挑戦にする」

私は差しだされたマティーニを一息に飲んだ。

「んっ……」


顔をゆがめる私を見て、お泊り会のメンバーが高らかに笑い声をあげる。


ブレア「大丈夫?真実を選んだほうが良かったんじゃない?」

「別に……告白するような秘密もないし」

ブレア「へえ、そうかしら?」


ブレアは意味ありげにそう言うと、私をドレスのラックへ連れて行く。

ブレア「全部、エレノアの新作よ。好きなのを選んで」



(エレノアってブレアのお母さんがデザインしているブランドだよね?)



「え?ランウェイは?見たいんだけど」


ブレア「そんなの後でネットであがるでしょ、さっさと着替えて。街へ出かけるわよ?」

エレノアの新作に身を包んだブレア軍団は、一路、夜の街へと向かった。






ブレアに強引に連れてこられたのは、マンハッタンにある人気のクラブ。金曜の夜ということもあって、若者だけでなくビジネスマンたちも盛り上がっている様子。


「なんでここに?」

ブレア「まだ彼らニューヨークに着いてないの、それまでの余興よ」



(こっちはマティーニでクラクラしてるっていうのに)



ジェニー「ブレア、真実か挑戦、どっちにする?」

ブレア「いいわよ、指令を言ってみて」

ジェニー「じゃあ……」


ジェニーは腕組みをしてフロアを見渡すと、BOX席にいるビジネスマンに目を留める。


ジェニー「あの中の誰かを誘惑して!」 

ブレア「……オッケー。見てて?」

ジェニー「えっ……」


ジェニーはブレアが挑戦を選ぶとは思っていなかったようで、驚きと好奇心の入り混じった表情でブレアの背中を見送る。



(なんか予期せぬ展開に…って、ブレア、ほんとに誘惑するつもり?)



そして……ブレアはあっけなく挑戦を成功させた。BOX席からビジネスマンを連れ出すと、いきなりその場で熱いキスを始めたのだ。



「ええっ!!ブレア……」

ジェニー「15歳には刺激が強すぎるよ」 

「って、ジェニーは14歳でしょ!」 

ジェニー「うふふ」


ビジネスマンたちのアイドルと化したブレアは、こっちの席へ戻ってくると、楽しそうに手招きする。


ブレア「あの人たちすっごく楽しいから一緒に飲も」

「え、でも……」

ブレア「エリのそういう可愛い子ぶるとこ、ほんとにキライ!」 

「キライでもいいから行かない!!」

ブレア「マークにフラれたからって意固地になってるんでしょ」

「ふ、フラれてなんかないっ……ていうか、それ以前にただの友達だから!」

ブレア「言うこと聞かないと、質問するよ?私、挑戦成功者なんだからね」 


そういって、無理矢理、私の手を引いていく。



(なんなのよ……まったく、)



BOX席がティーンの女子で一気に華やぐと、ビジネスマンたちはブレアを始めとする女の子に鼻の下をのばす。こういう人の外見しか見ない空っぽな場にはいたくなかった…



(いい年して……私たちが高校生だって知ってるのかな)



私が一人、一線を引いていると、ブレアが不満気にこちらを見やり、私の隣りのビジネスマンに声をかける。


ブレア「ねえ、お隣の子が寂しがってるわよ」

男「え?そうなの?ごめんごめん」

「あははっ、いえ、大丈夫です」

ブレア「エリ、照れなくていいのよ?さっき言ってたじゃない、あのメガネの人カッコいいねって」


隣の男のメガネが光る。


男「そういうことなら早く言ってよ」

「ちょっとブレア、!!(そんなこと私言ってないし!)」

ブレア「エリ、一人だけつまんなさそうにしてたら周りの迷惑になるでしょ」

男「まあまあ、ケンカしないで二人とも」


そういうと、メガネの男は私の隣にピッタリと体を寄せる。



(ああ、もう……)



男「キミたち本当ノリいいし、それに…」

「え…?」

男「ね、さっきの子みたいに、俺たちもキスしようか」

「はあああっ?」

男「毎晩こんなことしてるんでしょ?ねっ、いいからいいから」

「ちょ、!ちょっと!!」


私をビッチ扱いした上に迫ってくるメガネを振り払おうとしたその時、




??「はい、ストーップ」



(……え?)



突然、背後に現れたマークは、後ろから腕を入れて私から男を引き離す。


男「なんだお前……邪魔すんな」

マーク「邪魔はどっちかな?」

男「はあ?こっちは2人、いい気分で盛り上がってるんだよ!ガキはあっち行け!」


すると、穏やかだったマークの表情がこわばる。


マーク「この子を君らみたいな汚い人間と一緒にしないでくれるかな?」



(マーク……)



口調こそ冷静さを保ってはいるものの、その目は怒りをこらえるような静かな迫力に満ちていた。

マーク「エリこっちおいで」


そう促され席から立とうとすると、メガネの男が私の手首をつかむ。


男「ちょっと、どういうことだよ」

マーク「だからこの子に触るなって」


マークは男の手をつかんで私から離した。その隙に、私は逃げるようにマークのそばへ移動する。

するとその時、


??「切符を拝見」

マークと一緒にいる友達が、女の子のカバンから受け取ったビジネスマン達の名刺をスッと取り上げた。


マーク「レオン、どこのヘッジファンド・マフィアだ?」


レオンと呼ばれたマークの友達は、名刺を見てフッと笑う。


レオン「いや、もっと面白い。シュナウザー貿易……アイザックの親父の会社だ」 


その言葉に、ビジネスマンたちの顔色が一変する。


マーク「へえ、世間って狭いね。君らの会社の社長の息子、俺たちの親友だよ」

レオン「全員分の名刺をもらっておこうか?社外でも積極的に商談を展開する優秀な社員として報告してやるから」

レオン「ただし、相手が高校生だから、どういう査定になるか……」

男性「こ、高校生だって?!」

ジェニー「私は14だよ?」 

男性「……マジかよ」

ビジネスマンたちは苦虫をかみつぶしたような顔で退散していった






飲み直すというブレアたちと別れ、私はマークと二人でタクシーに乗りこんだ。マークはさっきのことには触れず、レオンと1on1でバスケをしたことなど、楽しげに話している。


「あ、あの……マーク」

マーク「ん?」

「さっきは…ありがと」


マークはフッと笑って私の頭をポンポンと撫でる。 


マーク「いいのいいの」



(学校の中庭でのマークの言葉が蘇る。
マーク「お泊り会やめて、俺とデートしてくれない?」)


(こういうことがあるから、ブレアの誘いを断らせようとしてくれてたんだ……)



さきげなく気遣ってくれていたことに、今ごろになって気づく。


マーク「そうそう、それでね、レオンとやってた1on1で俺が負けちゃって。モンローのノーマ・ジーン時代のオートグラフを譲る羽目になったんだよね」

「えっ!今さらっと言ったけど、それってスゴくない?」


マークはコクリと頷く。


マーク「ちょっとやそっとのモノじゃゲームを楽しめないってレオンが言うからさ。はぁ……モンローじゃなくてヘップバーンにしておけばよかった」

「どっちもスゴイと思うけど……。そういえば、レオンって人、クラブに置いてきちゃってよかったの?」 

マーク「ああ……彼は自由人だから、もう帰ってると思うよ?」

「そっか、ならいいけど」

マーク「あれ?ひょっとして、レオンのこと気になってるとか?」

「え?、気になってるって」

マーク「あいつ、いつの間にエリに色目つかってたんだー?まったく隅におけないなぁ」

「え……レオンってそういう人なの?」

マーク「あ、やっぱり興味わいてる感じ?」

「1on1の戦利品でモンローのオートグラフを手にした幸運な人が、どんな人かは知りたくなるでしょ」

マーク「なるほど」

「でもマークが言ってる興味とは意味合いが違うからね」

マーク「……そっか」


マークはおどけたように微笑んだ。





(マークとのわだかまりがなくなった感じで、良かった)



寮に戻ると、自分のベッドに寝転がり、足をなげ出す。ぼうっと天井を見つめ、自然と目に浮かぶのは、クラブでのマークの姿。



(「この子を君らみたいな汚い人間と一緒にしないでくれるかな?」…か。あんな風に怒ることあるんだ……)



これまでに見せたことのない一面に、驚きと同時に少し、嬉しくも感じた。






翌月曜日の放課後。いつも通り私は、図書館へ向かった。
広い館内を練り歩いていると、新刊雑誌のコーナーに辿り着く。スポーツ、サイエンス、アートなど、多岐に渡る雑誌の表紙を眺めていた私は、ハッと息をのむ。



(……これって)



思わず手に取った雑誌の表紙で微笑むその人は、マーク。その雑誌は、インディペンデントを含む映画の最新情報を伝える有名月刊誌だ。

『次世代を担う若きホープ、マーク・ジョーンズの才能に迫る』

そう題された見出しとともに、マークの特集記事が組まれている。



(すごい人だとは思ってたけど……こんな雲の上の存在だったとは……)



最近は考えないようにしていたマークとキーラのこと…それ以外にも彼の色んなことを思い返してしまった。マークの中に特別な存在という概念がないのかも知れない。皆に優しく、親切で。

記事に載るマークの笑みをみて、ふとそう感じた。



(マーク…)


みんなに優しいマーク。同性は勿論、異性からも人望がある彼にとっての特別な存在になれる人なんているのかな、そんなことをふと思って立ち尽くしていると…


ブレア「あれ、エリ?」

「ハイ!ブレア、ブレアが図書館にいるなんて…(ざわ、ざわ)」

ブレア「ちょっと!何が言いたいのよ!」

「冗談、冗談!それよりこの前は勝手に帰っちゃってごめんね」

ブレア「いいの。邪魔が入ったけど、面白いものが見れたからチャラにしてあげる」

「邪魔?」

ブレア「そう。クラブに押し入ってきたマークに決まってるじゃない」

ジェニー「え?そんなに面白かったっけ」

ブレア「だって、あんなマーク初めて見たもの。どんな時も余裕な感じで構えてるマークが、メガネ男にあんな怖い顔するなんて」



(やっぱり、マークが怒ったのって、珍しいことだったんだ……)



ブレアの一言を適当に返すと、未だにモヤモヤする気持を胸に、今日出た課題に取り組んだ。


To Be Continuted…






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