heart@school
3◇部下



3◇部下



『お前、バイトしないか?』


いきなり言われた一言に唖然とする。
え、どういうことだってばよ……



『この授業における全ての事務という雑用をやってもらいたい。勿論、給料は出す』



ロー先生はMacのパソコンをたたみながら述べると、不適な笑みをこぼした

…なにこれ、依頼っていうより脅迫?




「は、はあ…でも何で私なんですか?」


『さっき言われなくてもレジュメ回収してただろ、』




えっ、…びっくりした。見てる人は見てくれてるんだな、嬉しくてつい照れてしまう。



『その染み付いた雑用根性を俺の下で発揮しろ。なにか質問は?ないならこれ持て』

「ざ、雑用根性て!えええっ!、私まだやるとは言ってなっ、

差し出された指に突如制される、何を意味してるのか解らず怪訝な顔をしていると、どうやら一回分の給料の金額らしい…






「何なりとお申しつけ下さい。ロー先生」

『よし。』



よし。じゃねーよ!、だなんて心中で突っ込むが、気にしない気にしない!だって週に一度の講義でこれだけ貰えれば一ヶ月でこんなに稼げるじゃん、そしたら韓国とか上海とか近場なら海外旅行いける!

やった!!




『台湾も行けるだろ』

「えっ、!私っ!(まさか口に出てた?)」

『ぶつくさ言ってないでさっさと運べ』

「はーい!」




教室に残る生徒はおらず。私とロー先生だけがこの場に残っていた、





ーーふと『先生』を思い出す
『先生』の下でも授業の手伝いしてたんだっけ…
懲りない自分に呆れつつ、急いでスクリーンをたたみ、出席表をかき集めると、さっさと教室を出るロー先生の下へと走った





私がロー先生の部下となった日。

(いや、奴隷かもしれん)



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