heart@school
1◇出会い
学パロ連載
(ロー×青山使里樹)
1◇出会い
新学期、嫌でも思い出す私の記憶。
ーーありがたいと思う、
想いを伝えた私に対し、
彼が述べたのはその言葉だけだった。
どうやら私は憧れから恋愛に入るらしい。前好きだった人は大学に教えにくる非常勤講師。薬指にばっちり指輪嵌めているにも関わらず、既婚者だからだなんて自分の気持ちを断たせる理由にならなかった。
彼と話す度、彼を知る度にますます惹かれていき、この先こんなに愛せる人は彼しかいないとさえ思った
都合が悪いことなんて一切無視して告った結果がこの通り、
“ありがたいと思う。”
後に『先生』の出版した本の後書きには、自分の子供にこの本を捧ぐ。と記してあった。活字化された文章を見て初めて現実を突きつけられた気がした。そして私は漸く実感したのだった。
ーー報われない恋ばっかりしてる、と。
訪れる新学期。変わらない季節。その都度思い出す先生との思い出。
(引きずってんなー、私)
自嘲じみた笑みを浮かべる。
現実に戻ると、新たに始まるクラスの扉を開けた。
鳴り響くチャイムの音。
教壇に上がったのは初めて出会う先生。
ーー瞬間的に目が合う、
『授業をはじめる、』
その場でキョトンとする私を掻き分けるように扉から続々と滑り込んで来る生徒たち、
『この講義を担当するトラファルガー・ローだ、』
それだけ告げると直ぐにパワーポイントを切り替え講義に移った
ーーこ、この人が先生?
(学生かと思った…)
な、なんでパーカーなの?
なんでそんなスタイルいいの?
なんでそんな声セクシーなの?
なんでそんな隈酷いの?
なんでそんな恐いの?!、
疑問感想多々あるがとりあえず自分も席に着くことにした
ロー先生と会った初めての日、
(現実離れした貴方に…
全てがどうでもよく思えたんだ、)
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