diabolik lovers
luv me
luv me..
(無神ルキ×エリア)
いつからだろう、
(お前)じゃなくて(エリア)って呼んでもらいたくなったのは。
いつからだろう、
私の(血)じゃなくて、(私)を求めてもらいたいたいと思うようになったのは。
ルキ「んくっ…ん、んっ……、」
「あうっ、んっ」
頭を押さえつけられ、肩に思い切り噛みつかれる。それは痛みなのか快感なのかわからない。表裏一体となった感情が喘ぎとなり無音の部屋に響く。だけど確実に言えるのは…愛など皆無の行為だと言うこと。
ルキ「…血が‥‥変わったな…」
(えっ、)
ルキ「…不味くなった…」
ルキが「食事」を中断することなんて珍しい。ゆっくりと血のついた口元を拭うと私をじっと見つめる
今まではルキと一緒にいることができればそれで良かった。愛のない形式的な行為でも、ただルキが触れてくれるならそれだけで満たされた。私には十分だった。
だけど、いつからか。
(私)を見てくれないルキに腹が立つ、それと同時に深い悲しみに襲われる
(手を握り返してくれるだけでいいの…少しでもいいから…私を愛して…)
ルキから視線を逸らすように黙って俯く。
ルキは決して責め立てることも、苛立ちを顕にすることもせず。感情なんて決して声にのせない。けれど、ここ最近ずっと一緒にいるので感覚的に理解できた…
(…ああ、ルキの機嫌が悪くなってる。原因は私の血が…)
「…不味い…からだよね、」
無意識に漏らしてしまった一言に、ピクリとルキは反応したが、問いただすこともせず、ただじっと私を見つめている
「不味いんだったら…私は用済みだね…」
やっと解放される、好きなのに決して言葉に出来ないこの状況から。だって好きだの、愛してるだの言ったらルキは私から離れちゃうでしょ?、餌に対して愛してるだなんて…
(言うはずないじゃんね…)
ルキ「お前…」
(ほら、また。)
お前、と呼ばれる度に心が沈む。こんな些細なことに一憂していたらこの先もたない。早く離れたかった、これ以上この思いを隠すことなんて出来ないから。
ルキ「…本当に人間の女は愚かで呆れるな、…お前の考えていることなんて予想がつく。大方、俺に家畜としてでなく女として見られたいという所だろう…家畜の分際で…俺たちヴァンパイアに要求とはいい度胸してる…なあ、エリア?」
(…え、今…!?)
はっと顔を上げるとルキはいつもと変わらない余裕の笑みを浮かべていた。遠くを見るような、それでいて私の全てを見透かしている目で。
ルキ「名前を呼んで…大切に扱ってもらいたいのだろう?」
ゆっくりと頬を撫でる手。うっとりとしてしまう程の妖艶な笑み。そんなルキに魅入っていたら顎を持ち上げられた。瞬間、重なる冷たい唇。差し込まれる舌、
ルキ「…んっ…、これで満足か?」
最期にちゅっ、と完璧なまでのリップ音付きで。
ルキ「俺がエリアを手放すわけないだろう…、その理由がわかるか?」
包みこむように抱かれると幾度となく撫でられる頭。
ルキ「愚かでなんの価値もない人間は…互いに好きだの愛してるだの囁くだけだ…そんなことになんの意味がある…?」
甘い空間を割くように突然ずぶり、容赦無く牙が首元につきたてられる。あまりの痛みに肩が大きく震える。
ルキ「…っ、エリアの血が俺の身体中をを巡る…俺たちは一つになる。これこそ、究極の愛だと思わないか?」
その艶やかで冷たい笑みに思わず引き込まれそうになる。そんな私の前でゆっくりと口元についた血を拭うルキ。それだけで私の心はいっぱいで。
(ルキ…愛してる)
ルキの首元に腕を回し、自ら血を差し出す。
ルキ「‥‥んっ、ぐ、っん…んっ、美味いな、今まで飲んだどの血よりも…んぐっ、んん、濃厚でっ…酔いそうだ…」
人間特有の、誰かを愛するという感情。ヴァンパイアにはそんなものはない。その代わりにあるのは…血に対する執着のみ。
私がルキを愛してると言えば、ルキは私の血を吸うことで返してくれる。単に愛情表現の違いだけなのかもしれない。
中身のない、上っ面だけの「愛してる」という囁きよりも、吸血の方が愛されていると実感できるならば…私はいくらでもルキに血を差し出そう。
(ああ、私を愛して…)
ルキを強く抱きしめた時ーー
一瞬、ルキが心底可笑しそうに笑った気がした。
(不味い血を俺によこすな、と。)
ーー
参謀系ドSのルキくん夢でした。ルキくんって人を誘導するのに長けてるんでしたよね、確か。
アヤトやスバルくんは「不味くても 吸い続けてやるぜ ホトトギス」的な性格だけど(どんな)ルキくんやシュウくんは「不味いなら 美味しく変えます ホトトギス」って感じですよね。(すいません意味わからなくて)やり方は違えど、人を見えないパワーで動かしちゃうのはシュウくんもルキくんも似てると思います。これぞclever & smartドS。アヤトのpassionドSとは違いますな(え)
結局主人公は愛されないままFOREVER家畜になっちゃいました、ちゃんちゃん。ってな話でした。
管理人:シリキ
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