heart
大胆なのは、熱のせい?





う…うっ、身体だるっ、
もしやのやもしで熱あるからもしれない、



朝起きたら全身が疲労感と倦怠感でいっぱいだった。疲労とか何もしてないのになんでだろう。あ、やべ、昨日降板で寝てたらいつの間にか夜になってたんだ。てゆーか海落ちたらどうするんだ!誰か起こしに来てくれたっていいじゃんか!





「あうー、」




のそのそと起き上がってはみたもののやっぱりすこぶる体調がよろしくない
ああ、今日は部屋から出ないでずっと寝てよう。うん、風邪とか熱とかあんまりならないからきっと私の本来の生命力は強いはずだ、自然治癒でいけるっしょ。余裕っすよ〜、………。多分





「あう、」




やっぱ無理かも、身体熱いのになんかゾクゾクするし頭もぼーっとする、なんも考えられない、自然治癒とかそんな原始的な療法はいかんね。なんか食べて薬飲んでソッコー寝よう、


私はふらつく足取りで扉へ向かい開けようとした、その時ーーー



「おい、入るぞ」





扉を開けるガチャ、と私の額が扉にぶつかるドゴっ、の音が重なった直後私の意識は途絶えた、






「っ、……、」




どこだここ、寝ぼけ眼で部屋を見る
さっきより幾分楽になった身体を起こすと側には‥





「起きたか、」

「きゃぷてん、」




ベッドの隣に椅子を置きそこに座っているキャプテン。
あれ、ここキャプテンの部屋だ、ん?




「キャプテンのベッド、?」

「お前熱あるなら言えよ、とりあえず薬飲ませといた。あと額‥痛かったか?」





キャプテンはいつもよりどことなく優しい目で私を見るとキャプテンの手が私の額に伸びた。その瞬間頬がカァッと赤くなるのを感じる。
ああ、近いっす、本当やだ、てゆかここキャプテンのベッドだ。え、どうしよう、キャプテンのベッドに寝かせてもらえるだなんて………、







今生悔いなし!!!









私がにやにやした笑いをこぼしていると、キャプテンは思い出したように



「お前が出てったらすぐ部屋を殺菌しねェとな。あとシーツ、布団は棄てて…」

「………。」




なんなんだこの扱い、ひどくね?人をバイ菌のように‥っていうかバイ菌だよね。既に風邪ひいてるし。
もう!だったら私の部屋で寝かせてくれればよかったのに、だなんて口が裂けても言えないけど‥








「冗談だ。心配しただーろが」






低くて甘い声が私の頭にこだまする
なんか今日キャプテン優しい、いつもなら「風邪ひいただと?おれにうつすな」とか平気で言うくせに。
なんなんだ、なんかこういう雰囲気になると甘えたくなってしまう、だからこういうの苦手なんだけど、



「きゃぷてん、」

「なんだ」



ギシっと音をたて、キャプテンがベッドの上に上がる


「きゃぷ、」

「ローだ、」

「ろぉ、」





そう言うとキャプテンは満足そうに笑みを浮かべ私の頭を撫でてくる。あー、ちゅーして欲しいな、だなんて頭にふとよぎった。
キャプテンちゅー巧いもんな、火照るのは身体だけでなく心もだ




「ろぉ、」

「、ん?」



優しく頭を撫で続ける彼に、ありがとうだけ呟いた私はきっと、



キャプテンのその先の行動が読めてたからかもしれない。






「シリキ、……」

「ん、…ふぅ、」





優しくキスされたあとゆっくりと味わうように舌を絡めとられる。くちゅっ、くちゅと濡れた音と途中で苦しさから発せられる吐息、そして軋むベッドの音がなんともいやらしい、





「はぁっ……、ろぉ、」

「して欲しかったんだろ、」


にやりと妖艶な笑みでそう言ったキャプテン。見透かされるのは結局いつも私なんだ、でも、







「もっと、して」








ねだるように言うと、キャプテンは少し驚いた顔をしながらもまたとびきり甘いキスをくれた、







大胆なのは熱のせい?



(「ねえ、なんでキャプテンとシリキだけ風邪ひいてるの?」)
(「あ?キャプテンも風邪ひいたのかよ、」)
(「そりゃ、あんな事してりゃ、」)
(「「あんな事…!!?」」)
(「聞きてェか…?」)


(「聞きてェ、な、」)


(「「「キャ、キャプテン!!」」」)

(「ROOM、」)
(「「「ぎゃー!!!」」」)






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あきゅろす。
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