怖い話
飛行機
その日は晴れていた。ところが飛行機が動きだして30分程経つと雨雲が広がり始めてきた。とはいっても飛行機に乗ってるわけだから雨雲は下にある。こんなにも場所によって天気は違うのかなんて感心していたが視線を窓の外から機内に戻す時モノを見てしまった。飛行機の翼に男の子が座っていたのだ。えっ？と思ってもう一度外に目を移すともう男の子はいなかった。疲れていたのかな？と思ったとたん機体が傾き機内放送が流れた。｢ただいま突風のため機体が揺れます座席から立たないようしっかりとお掴まりになってお待ちください｣そう言っている間にも機体は段々と急降下していった。そして雨雲の中に入って揺れる機内から私は見た。激しい雨と風の中で平然と飛行機の翼に座っている男の子を…そしてその男の子がニコッと笑ったかと思うと機体はバランスを保っていった。あの男の子は私たちを助けてくれたのだろうか、それともいたずらで飛行機を傾けたのだろうか…もしいたずらだったとしたらあの子が笑わなかったらあのまま墜落していたのかもしれない…
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