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魔女と王


昔々ある国に、魔女がいました。

ある時魔女は、その国の王と知り合いになります。城に来い、と言う王に対して魔女は、行く必要がないと冷たく切り捨てます。
王は魔女の住家に何度も足を運び誘いますが、いつ訪ねて行っても、魔女の答えは変わりません。冷たく、必要がないと言うだけです。
そのうち、王に結婚の話が持ち上がりました。まだ年若い王は、まだ早いだろうと、最初はその話を受けませんでしたが、重臣達に押し切られてついには頷いてしまいました。
相手のお姫様は非の打ち所のない方で、とても美しい方でした。
若い王と美しい姫君の結婚とあって、国はお祭り騒ぎです。それは、魔女も一緒です。国中例外なく全ての人に祝福された二人は幸せに暮らしました。
結婚してから、王は魔女のところに来れなくなりました。王妃が王が城を抜け出さないように見張っているのです。
魔女は、これで静かになったと思いました。

あのお二人が末永く幸福でありますように、と魔女は願うのでした。





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あきゅろす。
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