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太陽の子守唄
8

「………すいません、よく聞こえませんでした。もう一度お願いします。」

「だから…俺の事は…晋作…と。

かっ可愛い!!
ツンの高杉も好きだけど、デレた高杉も可愛い!!
太陽はすぐに我に返ると、小さく咳払いをして深呼吸をした。

「えっと…晋作?」

「…なんだ///」

「―――――ッ///?!!?!」

お持ち帰り決定!!

「晋作ーーーッ!!!」

太陽は思いっきり高杉に抱きつく。(効果音でぎゅぅぅうううってつくぐらい。)
すると、思っていたより痛かったのか高杉は顔をしかめながら太陽の頭を軽く撫でた。太陽はそんなのお構い無しに高杉の胸に自分の顔を押し付けた。

「晋作…いい匂いがするね。花の…そう、椿の香り!」

「そう、か?…太陽、もう少し力を弱めてくれ。これは…死ぬ。」

「ぅおうッごめんッ!」

太陽は慌てて高杉から離れると、んっ?と首を傾げた。

「晋作って…脂肪もないけど、腹筋もないね。今まで気付かなかったけど。」

「ーーーーーッ!!!」

かなり気にしていたらしい。高杉は目を見開いたまま固まってしまった。これはタブーだったのか!

「ごめんなさい!まさか…気にしてたなんて…!」

「……いや、気にしていない。」

そう言って高杉はふらふらしながら自室へと戻っていった。壁や柱にぶつかり、襖に穴を開けながら。






























「………計画通り。」

高杉には悪いが、こうでもしないと一人になれないからな。それにしても…。

『まさか以蔵の言った通り、晋作の弱点が腹筋だったなんて…。』

気にしてなかったから分かんなかったな。いや〜それにしても…あそこまでショックはでかかったか。

「後で謝らなきゃ…そうだ!」

太陽は右手に握り締めている竹トンボを見た。童心に戻るって大切だよね!…龍馬はいつもだけど。

「皆の分作ってこよっかな!」

きっと喜んでくれるよね!
太陽は高杉達の喜ぶ顔を思い浮かべながら屋敷を飛び出した。



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あきゅろす。
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