シスコン☆プリンス
2
「今日は…オムレツかな?」
「お前…料理できたっけ!?」
「何言ってんの!うち序章で弁当ちぃ兄に届けたぞ!」
「序章言うな!!それにあれは天霧が作っただろうが!それが気に食わなくて置いていったんだろうが!!」
「もう!黙ってみてなさい!大丈夫…多分。」
「おぃぃいいい!!やっぱスッゲー心配!まだ俺の方が食えるもん作れるぞ!」
「どういう意味だよ!」
「そのまんまの意味だよ!」
二人で言い争っていると、階段の方から天霧が
「不知火は風呂場の掃除を頼みます!」
と叫んだ。不知火は天龍を横目で見ながら返事をして、もう一度天龍に
「危険なもん…作んなよ。目玉焼きでいいからな…!!」
と念を押して勝手場を離れた。不知火がいなくなったあと、天龍は調理台の上に卵を四つ置いた。
「適当にかき混ぜてりゃ何とかなるだろ♪…えっと…塩、胡椒、醤油、七味。あっ!ちょっと甘めにしよっと!砂糖砂糖っと…。」
そう言ってフライパンに溶いた卵を流し込み、手当たり次第に物を入れた。
「食感は…コリッとしたのもいいよね♪」
今日買ったばかりのイカを一匹丸々入れ、合挽き肉を入れ、大雑把に切った野菜を投入した。そしてフライ返しで混ぜた。
「おっ!いい匂い…見た目はアレだけど平気でしょ!」
そう言って暗黒物質と化した憐れな食材を器に移し入れ、四人分の茶碗や箸をちゃぶ台に並べていった。
「こんなもんか…。皆ー!ご飯出来たよ〜!!」
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