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(3)
何だかこうしていると、普通の高校生みたい。
入学の時はまさかこうやってクラスメイトと楽しくお昼を食べれるなんて思いもしなかった。
これなら何とかやっていけるかもしれない。
僅かな希望の光を見出だしたちょこの目に、あるものが飛び込んで来た。


「…あ、ソレ…」


早々にお弁当を平らげたカズが取り出したもの。
それはキレイな包み紙に包まれたチョコレートだった。


「それってもしかして、ショコラ・ドールの季節限定チョコ?」


「そうだけど、何?お前もショコラ・ドール好きなの?」


思わず問いかけてしまったちょこに、カズが嬉しそうに尋ねた。


「うん。私、チョコレートは好きだから」


ここでチョコレート“だけ”はと言わなかった自分を褒めてやりたいとちょこは密かに思った。

食べるの専門ではあるが、確かにチョコレートのことについては多少詳しいという自負がある。
市販の新商品は必ず試すし、たまに自分へのご褒美にとチョコレート専門店に足を運ぶこともある。
その中でも、『ショコラ・ドール』はかなり気に入っているお店だった。
一粒200円代と値は張るが、どれを食べてもハズレがなく、特に季節ごとに限定販売されるチョコレートは人気があり、すぐに売りきれてしまうのだ。

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あきゅろす。
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