帝王院高等学校
HAPPY Christmas☆朔椰様より
季節は寒い寒い冬に変わり、帝王院はクリスマスのイルミネーション一色だ。
生徒達も浮き足立っており、恋人がいる生徒は早々にクリスマスの約束を取り付けている。
それは神威、俊カップルにも言えることなのだが、
「俊、クリスマスの予定は…」
「クリスマス!イルミネーションを前に俺様攻めと平凡受けがイチャイチャ…ハァハァ。あちらこちらにカップルチラホラ、重要な萌行事にょ!カメラ足りるかしら?」
「俊、クリスマスは共に…」
「やっぱり10個じゃ足りないかしら…?よし!買いにいくなり!思い立ったが萌日。カメラが尽きて萌を撮り逃すなんて笑えないにょ!お弁当に米が入ってないくらい笑えないにょ!」
すたすたと凄まじい速さで歩くオタクの横を苦なく歩く神威はいつになく焦り顔だ。
「俊!」
「なんなのカイちゃん、さっきからうっさいにょ!」
「クリスマスはどうするんだ?」
「決まってるにょ!カップルハントなり!僕カメラが光を瞬かせるにょ!」
「…じゃあイブは空けておいてくれ。」
「ふぇ?なんでにょ?イブはサンタさん待つから空いてないなり」
「俊、サンタさんとは何だ?」
「カイちゃんサンタさん知らないにょ?煙突から入って来て、」
「帝王院に堂々と不法侵入か、今からセキュリティーを強化させなければ。」
「トナカイに乗ってきて、」
「トナカイを飼えるなんて、地位のある人間か?」
「全身真っ赤なり!」
「…!ファーストか」
明らかに食い違うオタクと神の会話。神威のサンタさんは不法侵入をするイチらしい。
「俊、イブくらい俺と居ろ」
「ふぇ?カイちゃん?」
「誰にも邪魔はさせない」
「なんの話しにょ?」
「…例え、ファーストであろうとも」
イブの日に神威と俊が消えたとか。
イチが俊がいないことに気づきカルマ総出で探し回ったとか。
遠野夫婦がサンタ格好をして俊の部屋でイチ特製のケーキとチキンを平らげていたとか。
すべて寒い寒い冬が起こした、
喜劇。
HAPPY Christmas!!
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