[携帯モード] [URL送信]




寮について、自分の部屋がある最上階まで行く。
このフロアに住んでいるのは生徒会のメンバーだけ。
俺が部屋のドアを開けようとすると、蓮が俺の後ろからドアを押さえてきた。
このままじゃドアが開けれない。

「…なんだ?」

俺よりもはるかに身長の高い蓮を見上げる。
なんでこいつはこんなに背が高いんだよ。
見上げないと顔が見れないから首が疲れる。

「鞄。返してもらわないと俺帰れないでしょ?」
「ん…ああ、ちょっと待って」

そういえばこれ、蓮の鞄だっけ。
返すからとりあえず中で待てと蓮を部屋に入れる。
俺は、ソファに座り鞄から猫又を取り出す。
やはり鞄の中は苦しすぎただろうか?
鞄から出した途端に逃げようと暴れだす猫又をしっかりと抱いて、頭をなでる。
ふわふわした白い毛がとても気持ちいい。

「桐人、お前それほんとに飼う気なの?」

なでられて少し落ち着いてきた猫又を指差しながら、蓮が聞いてきた。
飼う気だったのだからここまで連れてきたのだ。

「飼う気じゃないなら、わざわざここまで連れてこない」
「はあ…お前言い出したら聞かないし何言っても無駄か…」

ため息をつき諦めたように言う蓮。
なんかむかつく。





[*前へ]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!