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くっころ騎士団長様を救出せよ!《完結》
※8-アーノルド視点-
 事情を説明したら、ソウタ様とエヴァリーナ王女も協力すると言ってくださった。いきなり言ってしまうと驚いて怖がってしまうから、さり気なく赤ちゃんは可愛いよと、俺とエイトの赤ちゃんを早く見たいと遠回しに伝えて彼自身が赤ちゃんを産みたくなるようにしようと張り切ってしまった。

 最初は限られた者しか知らなかった筈なのに、今では王宮に居る者全員から応援されているし、エイトを見かけると「元気な赤ちゃんを産んでください!」と声をかける者もいた。さり気なさは一体何処に置いて行ったんだ? 案の定、エイトは訳が分からず「え?」と困惑していた。そんな顔も可愛くて愛おしい。おっといけない。惚気ている場合じゃない。折角の休暇なんだから、エイトとの時間を楽しまなければ……

「最近、みんな変じゃない?」

「嬉しくて舞い上がっているんだよ」

「結婚式もまだなのに、なんでもう赤ちゃんの話になるんだろう」

 エイトを腕の中に抱いて、部屋の中でゆっくりのんびり過ごすのも悪くない。至福だ。嫌がると思ったけど、エイトは抵抗せず俺に身を委ねてくれる。あぁ、やっぱり可愛い。周囲の人々から「赤ちゃん」と言われ続けて疲れてしまったようだ。少し不満そうな顔をしてエイトは目を閉じる。

「疲れた?」

「それもあるけど、期待されると余計に緊張すると言うか、気が重くなると言うか。確かに、アーノルドさんとの赤ちゃんはほしいけど、少し考える時間がほしい。大切な事だから……」

 子どもができるのは嬉しい事ばかりではない。女性でも負担が大きいと言うのに、男であるエイトが子を宿しても大丈夫なのだろうかと心配になる。子を宿すと言う事は、新たな命を授かると言う事。健康に産む事ができるのか、ちゃんと子育てできるのかと、大人になるまで責任を持ってその命を守れるのかと、エイトは悩んでいるかもしれない。

「無理強いはしない」

「ごめん」

「謝らなくていい。ゆっくり考えてくれればいいから」

「うん」

 俺との子がほしいと思ってくれているだけで十分。大事なのはエイトの気持ちだ。それを無視して、無理矢理孕ませるなんてやっぱり俺にはできない。エイトを死なせない為にと焦ってしまった。その焦りが、王宮全体を巻き込んでエイト自身に負担をかける羽目になるとは。これでは逆効果だ。反省しよう。

「アーノルドさん」

「うん? なに?」

「今日は、その……しないの?」

「ぶっ、ゴホ! ゲホ!」

 お、思わず噎せてしまった。エイト、それはダメだ。なんだ? その愛くるしい姿は!? 恥ずかしそうに顔を赤く染めながら期待するような目で見上げないでくれ! 待て待て待て! 俺の袖口をキュッと握って身体を密着させるな! 理性が焼き切れてしまう!

「俺、自分で準備したんだけど、だめ?」

「ぐ!」

 完敗だ。何とか理性で抑えようと思っていたが、エイト自ら誘われて我慢なんて出来る筈がなかった。しかも、自分で準備をした、だと? 俺の為に? あぁ、なんていじらしく、健気で、愛おしいんだ! 誘われるように可愛らしくお強請りしてきた彼の唇に吸い付いて、俺は彼の舌を絡め取った。

「ん、ふぁ……んぅ」

 ゆっくりじっくりエイトの口内を堪能した後、彼を抱き上げてベッドへ移動する。彼をそっと寝かせてプチプチとシャツのボタンを外してゆく。キスをしながらシャツの中に手を滑り込ませて彼の乳首をくに、くに、と弄ると直ぐに甘い声を出して喘ぎ始めた。

「ぁ、ちくび、じゃ、なくて……なか、いじって」

「だめ。ちゃんと慣らさないと」

「や! ちくび、かんけい、な、あん!」

 ぷっくりと赤く熟れた乳首をカリカリしたり、くりくり弄ったりするだけでエイトは甘い声で喘ぐ。あまりいじめ過ぎると拗ねてしまうので、今度は性器とお尻の穴も沢山弄るとエイトは気持ち良さそうに快楽に溺れていた。

「あー、のるどさ、もっと」

「いいよ。君が満足するまで、沢山触ってあげる」

「んあ! きもち、い、ぁあ! お、おくに、ぅん、ほし……ぁああ!」

「煽らないでって言ったのに、悪い子だなあ」

 グチュン! と最奥まで一気に挿れるとエイトは仰け反りながら絶頂した。声を出すのも忘れるくらい気持ちよかったらしい。ひくひく蠢いて、俺のをきゅうきゅうと締め付けてくる。ズロォ、とゆっくり引き抜くとそれだけでも感じてしまうのかエイトはまた甘い声で喘ぐ。

「ぁ、ん……ぁあ、だめ、ぬかれる、だけ、でも、あん! きもち、い」

「また、奥に挿れてあげる」

「んぁあああああ! だめ! イった、ばっか、だから、おく、突かな……ぁああ! だめ、だめだめだめ! また、イっちゃ、ぁあああああああ!」

「ごめん。エイト、今日は、優しくできない!」

「ぁああん! 激し! まって! とまって! きもちいいの、とまらな……ぁあ! だめ! んぁあああああ!」

 何度も何度もエイトのナカに出し入れして、彼がイっても俺は腰を止めなかった。ダメ、イヤ、と弱々しくお願いしてくるエイトの身体を組み敷いて更に奥へと突き入れる。理性を失った獣のようにエイトの身体を貪って、俺は満足するまで堪能した。


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