[携帯モード] [URL送信]

記念ノ噺
毎日は空気の如く…

死にたいなァ…。
派手な死に方じゃなくていい。
確実に逝けるならなんだっていいんだ。
でも、僕は自殺願望者であって志願者じゃないから、まだ怖いって気持ちは…ミクロくらいある。

さて、今日はみんないるから会いに行こうかな?



――――――――――――――



〜ドールの部屋〜



コンコンコン…



「入りますよ?」



中へ入ればずらりと人形人形人形…。



「どうしたんだい?」

「死にたいんです。」

「…今、犯されるのと、監禁されるの、どっちがいいかな?」



……パタン



すっごく遠慮したい。
ドール、ヤるときはヤるし…。



――――――――――――――



〜クイーンの部屋〜



「入りますよ?」

「また、どうせ死にたいんでしょ?他あたりなよ。あ、首は置いてってよ!」

「僕の価値は首だけですか?」

「どこもかしこも魅力的だよ。でもやっぱり首。」



あ、斧持ってる。



「ね?手足切られんのと、ホルマリンで窒息するのどっちがいい?」



他をあたろう。



――――――――――――――



〜シュウの部屋〜



「入りま」


ガチャ。



「血、ちょうだい?」



ガブッ!



すみません。貧血気味に…。
どうせなら吸い付くしてくれればいいのにな。



――――――――――――――



〜ユキの部屋〜



「入り」



ガチャ。



「わぁ!やったぁ〜!ついに食べられに来てくれたんだねぇ?嬉しいなぁ〜。」

「死にた」

「あ、どうせならヘンゼルとグレーテルの魔女みたいに太らせてからにぃ…けどスペアリブも捨て難いぃ。それとも生?ううんハンバーグ?いや、でも…」

「あの…ユキ?僕のことどう思ってるんですか?餌ですか?」

「食べちゃいたいほど愛してんのぉ〜」



ドアをパタンと閉めた。



――――――――――――――



僕は部屋に戻って、リストカットした。
ぽたぽた落ちる赤い血。
これがいつもの暮らし。
毎日の習慣。

さて、今日は誰が僕をこの世に留めに来るのかな?



[*前へ][次へ#]

12/66ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!