記念ノ噺
ニャン☆ワン!…ん?U
目の前にはケーキにご馳走の山。
不良な金持ちの友人が、どういう訳かオレを引きずって(いやマジで…)家に無理矢理上がらせられた。
はい、どーも。
ホシです!
お久しぶり&始めまして。
短編読んだ人は覚えてるかな?
ネコだと思ってたタチに食われた駄犬ですよ(泣)
忠犬には未だなってません。
ユズキ、怖いけどさ…。
さてさて、兎にも角にも今日はなんといおうクリスマス。
だから目の前にご馳走があるわけなんだけど…。
「ホシ、固まってねぇで食えよ。」
「いや、オレ先客いるし…」
暗に帰りたいと言うが、聞き入れるような奴じゃないのは百も承知。
「ユズキか?たしかに可愛いもんなァ…。けど、友人を蔑ろにするってどうよ?」
「可愛いけど、オレの身が危険なのっ!」
「は?」
この際、こいつにはばらしてしまおう。
――――――――――――――
説明終了後、友人はオレを哀れそうに見る。
「めんどいのに引っ掛かったもんだな。」
「というわけでオレは帰る。拷問ばりの快楽は嫌だ。」
「おう。わかった。ま、埋め合わせはいずれしてもらうけどな。」
「悪ィ。」
オレはそう言って、走って帰った。
「(ちゃんと忠犬になってると思うんだが…)」
そんなことを友人が思っているとは知らず帰路を急いだ。
「た、ただいまっ!」
しーん
あれ?
いない?
「ユズキ?」
オレは一人暮らししているから、よくユズキが先にいてってことの方が多いんだけど…。
いないみたいだ。
「ユズキ〜?」
しーん
仕方ない、電話しよ。
かけた瞬間だった。
『「もしもし?」』
「うわっ!」
ケータイ越しと、耳元でユズキの声。
背中には暖かいユズキ。
若干息が乱れてる。
もしかして、探してくれてた?
「『もしもし?』」
「ユズキ…。」
「『ふふ…お帰り。』」
「っ!た、だいま。」
プチッとケータイを切って、首に回された腕に触る。
「遅くなってごめん。」
「ねぇ、ホシ?その前に言うことは?」
謝罪じゃないなら、何言やいいんだよ!
するとクスッとユズキは笑って耳を擽るように言った。
「メリークリスマス、ホシ。」
オレは、あ、そうかと思って体を捩ってユズキに対面する。
「メリークリスマス、ユズキ。」
そして、探してくれてありがとうの意味を込めキスをした。
なんか結局ユズキのいいようになってしまったみたいだ…。
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