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記念ノ噺
2度寝



「Trick or Treat!」

「………」



…パタン



うん、見なかったことにしよう。



コン コン コン



「!………」



だって、だってだよ?
インターホンの映像をよく見れば、そのノックする人は…



「いないのに…」



うわァ…泣きそう。



「も…帰ってェ…」



コン コン コン



も〜やめてェェェえ!!
僕、ホント無理だから!
絶対無理だからァ!!
そういう類無理だからッッッ!

僕はおもわずその場にしゃがみ込んだ。



「ねェ…悪戯しちゃうよ?」

「!!」



振り返ると、そこにはニッコリ笑う見なかったことにしたかったモノがいた。



「いやぁぁぁ!!」

「ちょ、うるさっ!」

「悪霊退散っ!悪霊退散っ!チチンプイプイいなくなれェ!!」

「…もう。」



チュ…



「んう?」

「落ち着いた?」



今、何か唇に柔らかい感触が…。



「……今、ナニ?」

「ん?キス?」



あぁ、父さん母さん、僕はもう天国なんかへは行けません。



「ふにゅうぅ〜…」

「え!ちょっ!!」



クラッとして、そいつのオレンジ頭をぼやけた視界に入れた後、僕は気絶した。



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