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記念ノ噺
僕の秘密4
〜チャラ男会計Side〜



最近、会長が例の平凡に近づくようになった。
平凡はその度に、逃げていく。

…変なのぉ。

だんだん転入生クンに絡むのも飽きてきたし、そろそろ潮時だよねぇ。



「道!何ボーッとしてんだよ!オレが来てやったん」

「煩いよぉ?」

「え?」

「オレ、もう飽きちゃったから、キミ、いらなぁい。バイバーイ。」



一応手を振って、転入生クンから離れた。
なんか喚いてるけど、オレ知らなぁい。



――――――――――――――



ある日、平凡が手に何かを持っていた。

今度は平凡に絡んだら面白そうだなぁ。



「ねーえ、何持ってんのぉ?」

「…秘密です。」

「え〜。いいじゃん、教えてよぉ。」

「…チッ、しつこい。」



しつこい、ってまだ、1回しか聞いてないよぉ!?
しかも、会計のオレに舌打ちとか、イタズラしちゃおっかなぁ?



「ハァ…。これは詩眞さんにプレゼントするアクセですよ。今日誕生日なんで。」

「へぇ…総隊長の。ね、どこのブランド?」

「イリス・チェインです。」

「え!?ウソッ!オレ、そこ大好きなんだけどっ!」



オレ、アクセ集めンの趣味なんだよねぇ。
特に、イリスは大好き!
カッコイイけど、ゴツくないし、それでいて人の目を引くデザインだし!



「結十、」

「あ、詩眞さん。」

「これ以上、信者増やすなよ?会長だって迷惑なんだから。」

「心配しなくても、僕には詩眞さんだけだよ。」



現れた総隊長が、平凡を連れていく。

あぁ!もっと語りたかったのにぃ!

睨み付ければ、嫌な笑みを浮かべた総隊長が、中指立てて、



―――近 づ く な 。



と、口パクした。

平凡、意外とキミの彼氏クンは腹黒い独占欲の塊だよ。
逃げたほうがいいんじゃないかなぁ…。

遠くなる背中に、また、会って今度は語り合いたいなぁ、と思った。

転入生クン?
あぁ、あの子なら副会長のトコに泣きつきに行ったよぉ。
今頃、いい子、いい子してもらってるんじゃない?



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