無色ノ噺
初めての夜*
溢れ出す感情のまま唇を重ね、次第に深くしていけば、だんだん海那にリードされるようになる。
そりゃ、オレは平凡だから経験の差も歴然で、海那に比べたら稚拙なものしかできねぇよ…。
「可愛い…。」
「るせ…んぅ、はっ…」
いつの間にか、体勢は入れ代わってて、絡め合った手をシーツに縫い付けられている。
キスにくらくらしてきた頃、絡めていた手が離れ、オレの服を脱がせていった。
「悠志さん、美味しそう。」
「な、に…言って…ひぁっ!」
ツ…と触れられた首筋が、酒のせいで敏感になっているのか、変な声が出た。
意識的には少し酔いが覚めたから、思わず口を手で塞ぐ。
「ダァメ…聞かしてよ、悠志さんの声。」
「やっ!ちょ、海那っ!?」
無理矢理外された手は、再び縫い付けられ、手の代わりに舌が首筋から胸、鳩尾、臍、となぞっていく。
粟立つ身体は強張り、苦笑されるが、また唇を重ねれば、力が抜けた。
「悠志さん、オレ、もう止まんないから。」
「!」
妖艶に微笑む海那は、雄の顔をさらけ出していた。
だが、オレだってそれに竦んではいられない。
海那がオレを欲しているように、オレも海那を欲しているから…。
「はっ!止まったりなんかしたらお前の記憶全部消してやる。」
「えぇ〜…」
じゃあ、マジ頑張らないと、と何だか張り切ってしまい、若干失敗したか?と思う。
這わされる手が、つぅ…と脇腹を擽り、乳首をもう片方の手と口で刺激され、なんだかむず痒い。
「乳首はこれから開発しなきゃね。」
「なっ!」
「大丈夫、可愛い悠志さんが見たいだけだから。」
何が大丈夫だ、アホ!
「やっぱ、最初はこっちかな?今一番感じるトコ。」
「うぁっ!」
いつ脱がしたのかわからないが、露になったブツをやわやわと刺激され快感を拾う。
コシュ、コシュ、と上下にされれば、自分でする以上に感じてあられもない声を出した。
「ふ、あぁ…も、やぁっ!」
「イってもいいよ?」
それなりに覚悟しても、やはり羞恥心は拭えず、首を横に振ると、仕方ないなぁ…、と苦笑しながら海那はブツを口にパクリとくわえ込んでしまった。
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