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幻想ノ噺
Dear my ...

愛しい君へ



お久しぶりでございます。
いかがお過しでしょうか?
幸せに生きていらっしゃるでしょうか?
貴方がこれを呼んでいるということは、私達はもう貴方の側にはいないのでしょうね。

約束を違えたこと、貴方を裏切ったこと、申し訳ありませんでした。
しかし、これは貴方が幸せに生きていく上でしなければならなかったことです。
…いえ、やはりただのエゴと思ってくださって構いません。

私達には貴方の未来を閉ざす方法でしか側にいることができない。
それが、本当に幸せなことか、私達にはわかりませんでした。

貴方を傷つけてでも、貴方には幸せを手にして欲しかったのです。

貴方と過ごした日々は一瞬で、とても、とても愛しいものでした。
初めて、生きていることに感謝しました。
この手に触れた感触、抱きしめ合った温もり、この目に映ったもの、心から紡いだ言の葉…。
全て貴方と共にいたから感じたものです。
だから、もっと早くにさよならを言えなかった。

私達は、小さな夢も、秘めた想いも、貴方と共に置いて来ました。
本当は、もっともっと言いたかった。
けれど、それはとても愚かなこと…。
だから、ここに最後のカケラを置いていきます。
ずっとずっと、言いたかった言葉。



  貴方だけを愛してます。



苦しかったら、私達のことは忘れてください。
憎んでください。
許さなくていい…。
それだけのことをしたのだから…。

それでは、さようなら。
どうか、幸せに…。



―追伸―
また巡り逢えるとしたら、今度は裏切りのない世界へ…。



        ジオ=カムイ



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あきゅろす。
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