狂気ノ噺
4
街をふらつけば、振り返る人、人、人。
はっきり言ってうざい。
自分の容姿が他人より飛び抜けているのは、よく知ってる。
抱いて、と言ってきたやつなんて数え切れないほどいるし…。
見た目だけはいいからね。
大体その後、殺しちゃうんだけどさ。
馬鹿だよね?
俺が首狩女王だって、殺される寸前まで気がつかないんだもん。
容姿?
髪は天パで、色素が薄い茶髪。
肩までの長さはあるかな?
目も茶色。
髪の方が色素は薄い。
身長は、まぁ平均男児の身長より小さめ。
幼い頃は、女顔だったからよく女の子と間違われた。
みんな殺したけどね。
そのせいかな?
危険な雰囲気があってカッコイイ、と女も男もよってくる。
…俺って、結構狂ってんだね。
まぁ、クレイジーハウスの連中よりはよっぽどまともだと思うけど。
「ねェ…。」
目を向ければ…
「ああ、こんばんは。」
ターゲットのお出まし。
ふふ…。
可哀相に…。
これから、首を狩られるとも知らず、心底嬉しそうに笑っている。
くるくる ふわふわ
彼女は様々な表情を浮かべながら、俺の前を歩く。
俺は、よく出来た作り笑顔を浮かべる。
クレイジーハウスの連中には気持ち悪いって言われてるけど…。
適当に相槌を打ったり、嘘だらけの話を話したり…。
さて、そろそろいいかな?
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