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狂気ノ噺
不幸メーターはいかほどか?

僕、十和真広。
ピチピチの高校3年生。
性格、普通。
備考…



『不幸体質』



只今僕は、友人に裏切られリンチにあいそびれ逃走中。

何が悲しくて、友人を襲わなきゃならないんだ。理解不能なうえ、かなりヤバイ状況。

あはは…今まで生きてきた18年。
無駄に裏切られ続けてきた訳で、何度か死ぬ目に遭ってきた訳で…。
僕の人生って何だろね、ってホントに聞きたい。



「泣きたい…」



いや、手緩い。
死にたい。

そう思ってしまえば、何かがストンと下りて、足が止まった。
簡単過ぎる答えに、笑いすらこみ上げてくる。

うわぁ、なんて馬鹿?
何でこんな簡単なこと思い付かなかったんだろ?
巷じゃ最近、自殺者が増えてるというのに。
それに、一番手っ取り早くて、一番楽になれるのにね。

バタバタと追ってきた同級生やら何やらの友人信奉者の足音。
少し遠くで、いたぞ!なんて声もする。

たしか追ってきてる信奉者たちは、過激派だっけ?
なら、彼らに任せてしまえば良い。
痛いだろうが、死ねるだろう。
生きていたって、学校は退学させられるだろうし、施設にいても暴力のはけ口になるだけ。

じっと立ち尽くし思い返す日々。

よく我慢してたなァ、僕…。

空を仰げば、吸い上げてくれそうな青。
とても、大気汚染で汚れてるとは思えない。

いいなァ…。
空に溶けてしまえたらいいのに。

バタバタと間近に迫った足音に振り返った。

そして、襲う痛み。
体には力を、心には言葉を以って、傷つけていく。



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