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狂気ノ噺
7*

グチュウ…といやらしい音を立てながらおれのを飲み込んでいく蕾。



「ひぃっ…あ、あぁ……」

「ん、柔らかい…」



クププ…グチュ……ヌプン



丁寧に解したお陰か、すんなりとナカへ引き込まれた。

熱くて、柔らかくて、蕩けてしまいそう。
いや、いっそ溶けて身体の奥深くまで繋がりたい。
溶けるのはどちらでもいい。
ヒロが溶けて一緒になっても、おれが溶けて一緒になっても。嗚呼…でも、どうせなら一緒に溶けてしまいたい。
そうすれば…



―――誰ニモ盗ラレナイ。



「しゅ、う?」

「動く…」

「え?あ、あぁぁあぁあぁ!!」



ジュプン ブチュ グチャグチュ



淫らな音が部屋にこだまする。

激しくナカを穿ち、めちゃくちゃにする獣の勢いでヒロを独占できていることに嬉しくなる。
前、クイーンが抱いたというヒロはとても小さく頼りなげな可愛い人だったらしい。
今、おれが抱いているヒロは全てを包容し、満たしてくれる可愛い人だ。

最初は嫉妬、したけど…



「ん、はぁ!あ、うっ…ひぁ」



クイーンのヒロはクイーンのもので、おれのヒロはおれだけのものと感じられる。理解しがたいだろうな。
つまりはクイーンしか知らないヒロがいるように、おれしか知らないヒロがいる、ってこと。

嗚呼…可愛い、可愛い。
甘くて、酔って、依存して…。
そして最後は共に失墜しよう。
アダムとイヴのように。



「んあぁぁぁあっっっ!!!!!!」

「クッ…!」



白濁をナカに吐き出し、余韻に浸る。
いまだびくんびくんと跳ねるヒロの身体。
白い喉がのけ反り、露になる。おれはぺろりと舐め、噛み付いた。



「いっ!」

「ンはぁ…」



薄い皮膚は破れ、赤い蜜が滲み出る。

蜜はただただ甘く、甘く…。

渇きが満たされた気がした。
細胞単位の繋がりを得た気がした。
二度と…二度と戻れないことを確信した。



「シュ…、」

「好き」

「え?」

「ヒロ、好きだよ。」

「……うん。ありが、と…」



抱きしめて、そう言えばヒロは微笑み、カクンと力をなくして目を閉じた。



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