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狂気ノ噺
13

翌日、俺は首部屋で新聞を広げ読んでいた。



『首狩り女王再び出現!今度も証拠はなし。』



記事の見出しに、でかでかとそう書かれていた。

バカバカしい。
美しい首は保存すべきなんだ。
それには、生きた身体は邪魔なんだよ。
まぁ、奴らに首の美しさなんて分からないか…。



ドタドタドタ!
ダンダンダンッ!



走ってきた音がしたと思ったら、今度は激しくドアを叩く音。
折角、首に癒されていたというのに邪魔され、若干苛立ち無視した。



ダンダンダンッ!



相変わらず叩かれるドア。
壊れないといいけど。



ダンダンダンッ!



………。



ダンダンダンッ!



「クイーン、早く出てこないと、ここで自殺しますよっ!」

「!」



慌てて部屋から飛び出しドアを開けると、既にリストカットしていて、血がぽたりと落ちる。



「ヒロ!っバカ!」

「馬鹿はクイーンです!」

「岬っ!」

「何でこんなに首に跡付けてくれてるんですか!」

「………」



言われて、しげしげとヒロの首を見ると、成る程…。
赤い花びらが多数散らされている。



「綺麗じゃん。」
「〜〜〜っ!クイーンの馬鹿ァ!」



だから、言ってるでしょ?
『首にご注意』ってさ。
いつでも狙ってるんだから。



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あきゅろす。
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