狂気ノ噺
6+
俺は、痛がるターゲットにナイフを降ろす。
「い゛あああ!」
悲鳴は好きじゃない。
口は縫ってしまおうか?
うん、そうしよう。
あぁ…抵抗して首に傷がついたら嫌だから、手足の腱は切ろう。
スパッと腱を切れば、再び悲鳴が上がる。
「許して、許して…お願い。許して…」
そこで、ふと思い出した。
「君さ、浮気はいけないよね?しかも、まがりなりにも、浮気に厳しい制裁のある宗教信者でしょう?」
「な、んで…?」
何でかって?
調べたからに決まってるじゃん。
正確には、調べてもらったんだよね、「Despair」の情報屋である友人にさ…。
ニッコリ俺は笑う。
「死んで償わなきゃならないんじゃない?だからこんなことされて、当然だよね?」
「い、いや…いや、いやいや!いやあぁぁぁ!」
「煩い。」
「ぎゃああ!」
ごろりと仰向けにさせ、心臓にナイフを突き刺した。
ぴくんぴくんと跳ねる体も、次第に冷たくなり、生体機能を失った体はどろどろと悪臭放つ汚物を垂れ流す。
「あーあ、最期まで煩かったなぁ。」
俺は、首を胴から切り離し、首より少し大きいガラスの容器に入れた。
「さて、帰るか…。」
愛しい君の待つ家へ…。
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