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学園ノ噺


そうこうしている間に、自分の番になった。

成る程…、受付している生徒は美形だった。
何ていうの?頭がよさそうな感じの美形。
眼鏡すごく似合ってるし。
で、とっつきにくそう。
ま、今後関わることなんかないさ。



「クラスと名前は?」

「Eクラス、枕木颯志です。」

「…もしかして、噂の芸術特待生?」

「う、噂?」

「…結構その話でもちきりなんだ。今年の外部新入生はすごいって。」

「そうなんですか。あ、でも騒がれるほどのことじゃ…」

「あぁ、すまない。カードキーを出してくれ。」

「はい。」



カードキーを提示してる間、周りからのひそひそ声と視線がまとわりついた。

カードリーダーに通して、軽やかにピッと音がしたあと、パソコン画面を確認した、おそらく先輩にカードキーを返してもらうと、即行でその場から離れた。



「あれ、どうしたの?」

「美季、この学園、こわ…」

「あ〜…。そうちゃんとこ碓氷先輩だったからね。興味持たれちゃった感じ?」

「う〜、そこはわからん。」

「まぁ、注目の的だから。外部生ってさ…。」

「ハァ…」

「ほらほら、行こう!あれ、席順のパンフは?」

「え?」



美季の左手を見ると、パンフが握られていた。

もしかしてオレ、やらかした!?



「アハハ!もう、仕方ないなぁ。一緒にパンフ見よ?」

「う、ごめん。」



早く離れたいがあまり、色々確認してなかった…。
やばい、恥ずい。
…埋まりたい。



「そうちゃん、学籍番号いくつ?」

「えっと…E19。」

「じゃ、ここだ。」

「あ、ありがとう。」



美季の示した席は、一番後ろ、中央通路から4番目だった。



「…美季と遠いな。」

「寂しい?」

「そりゃね。」

「っ!もう、可愛いんだから!襲っちゃうよ?」

「え、遠慮します。」

「ま、ぎりぎりまでは一緒にいようよ。」

「うん。」



あっちの道に引きずり込むとか、勘弁してほしい。

とりあえず、オレたちは入学式が行われる講堂を目指した。
その間にも、視線が集まって仕方ないったら…。



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あきゅろす。
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