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学園ノ噺
男の子…だよね?

入寮2日目以降は、結構平和に過ぎていった。
超絶ピンクな光景も見なかったし!

で、今日は入学式。
初めて袖を通す制服は、パリッとしていてまだ馴染んでいない。



「そうちゃん、準備できた〜?」

「あ、出来た!」



部屋から出ると、様にしかなっていない制服姿の美季が待っていた。



「いいね。ど?新しい制服は?」

「ん〜、まだ馴染まない。」

「ま、使ってればなれるよ。さ、行こっか。」

「うん。」

「カードキー忘れてない?」

「大丈夫!昨日のうちにホルダー作ったんだ。」

「え、見せて見せて!」



まるで女子のノリ…。
でも、こうやって自分の作ったものに少しでも興味関心を持ってくれることが嬉しかったりする。



「歩きながらね。」

「そうだね。」

「行ってきまーす。」

「ふはっ!誰に言ってんの?」

「いや、癖で…。」

「ふ〜ん、行ってきます。」

「真似すんなよ…。何か恥ずい…」



寮部屋を後にして、二人で歩く通学路。
寮制だからと言って、敷地が狭いわけではないので、5分は校舎までかかる。



「ほら、これ。」

「うわぁ…すごい!」

「ありがと。…美季にも作ろっか?」

「いいの?やった!」



わいわい、きゃいきゃい…。
なんかいいなぁ。
芸術特待同士だから、こういう方面で共感し合えるんだろうな。
これからの学校生活楽しくなりそうで良かった!
父さん、母さん、凜太郎…オレ、頑張ってくから。



「おい、美季ちゃん。」



そんな空気をぶち壊すかのような低い声。
あ、爽やかな空気が逃げていく…。



「セックスの誘いことわるたぁ、どういうことだ?あぁ?」

「僕、もう君とはしないから。」

「は?」

「てことだから、バイバイ!」



ぐいぐいと手を引っ張られて美季に連れて行かれる。
…あのガラの悪そうなやつ、放置してるけどいいのか?
てか、親衛隊とか、セ、セ、セフレとかにちゃんと説得したんじゃないのか!?



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あきゅろす。
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